2014年に施行された「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」において、線維筋痛症は新たに難病に指定されました。
線維筋痛症は原因不明の慢性の痛みを主症状とし、療養上の配慮が必要な疾患と位置付けられています。
しかし、検査所見に乏しく、客観的な診断基準が確立していないため、診断が難しい病気でもあります。
主な症状は以下の通りです。
・全身性の痛み
背中、首、肩、腕、脚など広範囲の痛み
・疲労感
慢性的な極度の倦怠感
・不眠
質の良い睡眠がとれず、熟睡感がない
・認知機能の低下
集中力低下、記憶力低下などの症状
原因は完全には分かっていませんが、痛覚過敏状態や神経伝達物質の異常などが考えられています。
ストレスや過度の疲労、トラウマなども引き金になる可能性があります。
線維筋痛症は客観的な検査所見がないため診断が難しく、他の病気を除外しながら総合的に判断されます。
線維筋痛症 治療
治療は症状の緩和が中心で、薬物療法、理学療法、認知行動療法、温熱療法などが組み合わされます。
1.症状の緩和
・十分な休息をとる(8時間以上の睡眠、昼寝や横になる時間を確保する)
・ストレス管理(呼吸法、瞑想、ヨガなどでリラックスする)
・温熱療法(38-40度のお風呂に20~30分浸かる、湿布薬を使う)
・マッサージ(専門家によるマッサージや自己マッサージ)
2.薬物療法
・鎮痛剤(アセトアミノフェン、NSAIDsなど)で痛みをコントロール
・抗うつ薬(アミトリプチリンなど)で痛み、不眠、抑うつを改善
・抗不安薬で不安やストレスを和らげる
・注意点として副作用(眠気、便秘、口渇など)に留意
3.理学療法
・ストレッチ(関節可動域を広げ、筋肉のこりをほぐす)
・有酸素運動(軽い散歩、水中運動など持続可能な範囲で)
・筋力トレーニング(ゴムバンド、ダンベルなど筋力低下予防)
・温熱療法(サウナ、ホットパックなど)や電気刺激も併用
4.認知行動療法
・痛みへの考え方を改善(カタストロフィ反応を減らす)
・体に良いセルフケア方法を身につける
・ストレス対処法(イメージ療法、ディストラクションなど)を学ぶ
5.温熱療法
・入浴は湯温38-40度で20-30分が目安
・温熱パック、湿布薬などで局所的に温める
・血行を良くし、筋肉の緊張をほぐす効果がある
総合的にこれらのアプローチを組み合わせることで、症状をコントロールし、生活の質を維持することが大切になります。
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線維筋痛症 生活習慣の改善
線維筋痛症の症状緩和のために、生活習慣の改善も重要です。
具体的には以下のようなことが挙げられます。
1.睡眠習慣の改善
・就寝時間を規則正しくし、十分な睡眠時間(7~9時間)を確保する
・睡眠環境を整える(室温、照明、寝具など)
・夜更かしや昼夜逆転は避ける
2.運動習慣の確立
・有酸素運動(ウォーキング、水中運動など)を継続的に行う
・筋力トレーニングも併せて行う
・無理のない範囲で続けることが大切
3.食生活の改善
・バランスの良い食事をとる(野菜、果物、良質なタンパク質など)
・加工食品、インスタント食品は控えめに
・十分な水分補給を心がける
4.ストレス管理
・ヨガ(心と体をつなぐ呼吸を行う)、メディテーション(瞑想)、ディープブレシング(深い瞑想)などでリラックス
・趣味や楽しみを持つ
・家族や友人につらい思いを共有する
5.体重管理
・肥満は症状を悪化させる可能性があるので適正体重を維持
こうした生活習慣の改善を継続的に実践することで、線維筋痛症の症状をより良くコントロールできます。
症状に合わせて無理なく実践することが肝心です。


