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小泉セツの最初の夫 銀二郎のモデル 前田為二の生涯

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻として知られる小泉セツ。

彼女が八雲と結婚する前に一度嫁いだ相手、前田為二(まえだ ためじ)は、ドラマや小説では「銀二郎」などの名前でモデルにされることが多い人物です。

前田為二の生涯、特にセツとの離婚後を中心に詳しく説明します。

〇前田為二とセツの結婚生活
前田為二は、松江藩の士族(儒学者の家系)の出身でした。セツとは明治19年(1886年)頃に結婚しました。

・離婚の背景
為二は放蕩癖(遊び癖)があったと伝えられており、家計を顧みない傾向がありました。

小泉家の家計が困窮する中で不和が生じ、わずか1年ほどで離婚に至ります。

・セツへの影響
この離婚により、セツは一度「出戻り」の状態となり、その後、松江尋常中学校に赴任してきたハーン(小泉八雲)の身の回りの世話をすることになります。

〇セツとの離婚後の生涯
離婚後の前田為二については、長年あまり詳しく知られていませんでしたが、近年の研究によりその足取りが明らかになっています。

1. 教員としての活動
離婚後、為二は教育界に身を置きました。

島根県内の小学校で教鞭を執った後、鳥取県や広島県など各地を転々としながら教員生活を送っています。

ハーンが松江を去り、熊本や東京へと移り住んでいく時期、元夫である為二もまた、山陰地方で一教育者として生きていました。

2. 北海道への移住
為二の人生における大きな転機は、北海道への移住です。

明治30年代後半から40年代にかけて、新天地を求めて北海道へ渡りました。

北海道では、空知地方(現在の岩見沢市付近)などで、引き続き小学校の訓導(教師)として勤務していました。

3. 再婚と家庭
北海道で為二は再婚し、新しい家庭を築いています。

セツとの間には子供はいませんでしたが、再婚相手との間には子供を授かり、晩年は家族に囲まれた生活を送ったとされています。

4. 晩年とハーンへの意識
為二は、かつての妻であるセツが、世界的に有名な作家ラフカディオ・ハーンの妻(小泉セツ)となったことを知っていました。 彼が晩年、知人や家族に対して「自分の元の妻は、あの小泉八雲の妻になったセツだ」と語っていたというエピソードが残っています。

後悔というよりも、数奇な運命に対する感慨として語られていたようです。

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〇前田為二の最期
前田為二は、大正時代に北海道でその生涯を閉じました。

かつては「セツを苦しめた放蕩息子」という側面ばかりが強調されがちでしたが、近年の郷土史研究などでは、地方教育の振興に努めた真面目な教育者としての側面も再評価されています。

※補足
創作における「銀二郎」 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』(2025年度放送)などのドラマ作品では、キャラクターとしての対比を強めるために脚色が加えられることが多いですが、史実の前田為二は、武家の誇りを持ちつつも時代の変化に翻弄された、明治・大正期の一知識人であったといえます。