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ライム病 症状

ライム病は、ダニ媒介性の細菌感染症です。

主な症状は次のとおりです。

1.初期症状。

・発熱

・極度の倦怠感

・筋肉痛

・頭痛

2.数日から数週間後に現れる可能性のある症状。

・特徴的な円形の発疹(中心が無くなる傾向)

・関節痛

・神経痛

・心不全や不整脈(まれ)

3.無治療の場合、さらに進行すると以下のような症状が出る可能性があります。

・関節炎(主に膝関節)

・神経障害(顔面神経麻痺など)

・心臓や神経系への影響

初期症状が出た際は、抗生物質による治療が重要です。

遅れると後遺症が残る可能性があります。

発疹がある場合は医師に写真を提示するとよいでしょう。

ダニ媒介性なので、ダニ対策も併せて行う必要があります。

ライム病の症状は多岐にわたり、個人差も大きいため、発症した場合は早期発見、治療に努める必要があります。

ライム病 原因
ライム病の原因は、ボレリア属の細菌による感染です。

具体的には以下の通りです。

1.ボレリア・バーグドルフェリ
ライム病の主な原因菌です。

ダニ(主にマダニ)を媒介して感染します。

感染経路は、ダニに刺されることが主ですが、胎盤経由の経産道感染や輸血による感染例も確認されています。

2.ボレリア属の他の菌種
一部の地域では、B.ガリネーやB.アフゼリイなどの別種のボレリア菌がライム病の原因となる場合があります。

ダニの生息域が原因菌の分布を左右するため、ライム病の発生頻度は地域によって異なります。

北米や欧州などでは多く発生していますが、日本国内では極めてまれな感染症とされています。

ダニに刺されてから数日~数週間の潜伏期間を経て、発熱や発疹などの初期症状が現れます。

原因菌は病原性が強く、長期化すると神経障害や関節リウマチなどの合併症を引き起こすリスクもあります。

ダニ対策と早期発見、治療が重要です。

ライム病 予防
ライム病の予防のためには、主にダニ対策が重要となります。

具体的な予防のポイントは以下の通りです。

1.ダニの生息域への注意
ダニが多く生息する草むらや低い枝の多い森林などには注意が必要です。

そうした場所では、長袖・長ズボンを着用し、靴下の上に長ズボンを重ねるなどの対策をとります。

2.防虫スプレーの使用
ダニ離れの効果がある防虫スプレーを服や肌に吹きかけると予防効果が期待できます。

3.定期的な身体チェック
外出から戻ったら、すみずみまでチェックし、付着したダニを取り除くことが大切です。

4.ダニ除去
万が一ダニに刺されてしまった場合は、ダニを丁寧に除去します。

ピンセットやダニ除去具を使い、ダニの体を残さないよう注意が必要です。

5.観察期間を設ける
ダニ除去後は、数週間、発熱や発疹などの初期症状が出ないか経過を観察します。

6.予防的な抗生物質治療
一部の地域では、ダニに刺された場合に予防的な抗生物質治療を行うこともあります。

ダニへの曝露を防ぐことはライム病予防の最も重要なポイントです。

外出後の注意深い観察と、できるだけ早期の対応が何より大切となります。

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ライム病 治療

ライム病の治療については、主に抗生物質による治療が行われます。

1.初期症状がある場合
・ドキシサイクリン、アモキシシリン、セフェム系抗生物質などが投与されます。

・投与期間は通常2~4週間です。

2.後期ライム病(神経症状や関節症状がある場合)
・セフトリアキソンやペニシリン系の抗生物質が静脈内に投与されることが多く、投与期間は2~4週間が一般的です。

・場合によっては経口抗生物質に切り替えられます。

3.再発や難治性の場合
・投与期間が延長される可能性があります。

・抗生物質の種類を変更したり、併用して使用したりすることもあります。

抗生物質治療に加えて、症状に応じて以下の治療が並行して行われる場合があります。

・鎮痛剤や解熱剤の投与。

・理学療法による関節可動域の改善。

・ステロイド注射による炎症抑制。

ライム病は早期発見、治療が重要で、遷延化すると難治化するリスクが高くなります。

症状に応じた適切な治療を受けることが大切です。

また再発の可能性もあるため、経過観察が必要不可欠です。

ライム病 合併症
ライム病には様々な合併症のリスクがあります。

適切な治療が遅れた場合や、治療に反応しない場合に合併症が現れやすくなります。

主な合併症は以下の通りです。

1.関節リウマチ
ライム病の特徴的な合併症で、主に膝関節に起こります。

関節が腫れ上がり、激しい痛みを伴います。

リウマチ性多発筋痛症にも類似した症状があります。

2.神経障害
顔面神経麻痺が最も多く、一側の顔面がまひします。

その他、運動失調や痺れ、筋力低下なども起こり得ます。

髄膜脳炎を併発する例もあります。

3.心臓障害
心膜炎、心筋炎、不整脈、心筋症などの障害が報告されています。

まれに心不全を引き起こすこともあります。

4.眼障害
ライム病性ぶどう膜炎やドクター・アイ症候群(視力低下の一過性障害)等が知られています。

5.皮膚障害
反応性の紅斑や潰瘍ができたり、慢性にわたる皮疹が出現することがあります。

6.精神神経症状
健忘や易怒性、抑うつなどの症状が出ることもあります。

ライム病の早期発見と適切な抗生物質治療が何より重要です。

長期化すればするほど、様々な合併症が現れるリスクが高まります。

症状が改善しない場合は、早めに専門医の診察を受けることをおすすめします。