乳房再建
1.自分の体の一部を使う 自家組織
お腹、背中、筋肉、皮下脂肪、皮膚で再建する。
費用は、高額療養費制度 約10万円。
メリット
・軟らかく暖かい。
・体形の変化加齢によって形が変わる。
・原則何もしなくてよい。
デメリット
・組織をとった部分に傷痕。
・手術時間、入院期間が長い。
・体への負担。
2.人口の乳房 インプラント
がんの手術と同時もしくは手術時後。
胸にエキスパンダーを入れて生理食塩水注入する。
半年後位に皮膚が充分伸びたらエキスパンダーと取り出し、インプラント(シリコン)を入れる。
メリット
・体への負担が少ない。
・妊娠、出産が可能。
デメリット
・やや硬く体温を感じにくい。
・体形の変化、加齢によって形が変わらない。
・再建までに時間がかかる。
・交換が必要な場合も。
皮膜拘縮といって異物反応で膜ができることも。酷い場合、インプラントを交換する。
数千人~数万人に1人、乳房インプラント未分化大細胞型リンパ腫になることもある。
リンパ浮腫
発症しにくくする生活、発症後は早期に治療し進行を防ぐことが大切。
ケア
リンパ節を切除した皮膚は感染しやすいので、治療した側の皮膚を傷つけない。
腕に負担がかかるとリンパ液の流れが悪くなるので、肘を曲げて重い荷物は長時間持たない。
予防
体重が増えるとリンパ管を圧迫し、リンパ浮腫のリスクが高まる。
適度な運動が推奨される。運動量は担当医に要相談。
セルフチェック
だるい、疲れやすい、違和感
押すとへこむ、血管が見えにくい、皮膚が張る、しわが寄らない、太さ
※気づいたら自己判断せずに受診することが推奨される。
治療
リンパドレナージ
手で軽くさすってリンパの流れを促す。
圧迫療法
弾性スリーブ、弾性包帯などを用いてむくみのあるうでを圧迫しリンパ液が溜まるのを防ぐ。
圧迫しながら運動
弾性スリーブなどを着用し、運動でリンパ液の流れを促す。
※リンパ浮腫の治療を行っている病院で指導を受けた後行って下さい。
治療で改善しない場合、リンパ管と静脈をつなぎリンパ液を静脈に流す手術がある。
但し、体の状態よって受けられないことも、また改善しない場合もある。
がん相談支援センター
がんの診断から治療、その後の療養生活、更には社会復帰と生活全般に渡って疑問や不安を感じた時に無料で相談できる施設。
患者さんだけでなく、その家族、友人、地域の方々は誰でも、また必要なら匿名で利用可能。
がん相談支援センターは、全国453か所にあるがん診療連携拠点病院(2023年1月現在)などに必ず設置されている。
相談したいことがある時は、自分の最寄りのがん診療連携拠点病院に立ち寄るか、電話をして下さい。
どこにあるのか分からないという場合には、国立がん研究センターのホームページ「がん情報サービス」で地域別に検索することができる。
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