日本国内で便秘の症状を訴える人は全人口の1割ともいわれ非常に多いようです。便秘とは、本来体外へ排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態と定義されています。
具体的には、以下の通り2つのタイプに大別されます。症状が1~2ヶ月、断続的にでも続いていると慢性便秘症と診断されるそうです。
1.排便回数が少なく便が腸内で留まる。
2.便が快適に排出されず残便感が残る。
若い女性に多いと思われますが、やはり50代までは症状を訴える女性の割合が、男性の2倍以上にもなるようです。80代になると男女差がなくなり、10人に一人が便秘に悩んでいるそうです。
恥ずかしくて、なかなか医師にも相談できないという方が少なくないようですが、便秘は死に至る可能性もある病なのだそうです。
エルビスプレスリーがトイレで心臓発作を起こして42歳で亡くなっていますが、実は便秘だったため、トイレで過度にいきんで心臓発作を起こしたといわれています。
日本でも、高齢者がトイレでいきんで血圧が上がり、上手に呼吸ができずに酸欠状態に陥って救急搬送、死亡することが後を絶たないそうです。
高血圧や心臓疾患の質の高い治療を受けられますが、便秘のコントロールができていないのが実態のようです。多くの場合便秘を病気と思っておらず、一般的には患者さんは薬局で便秘薬を買いますよね。
そして1~2年後に慢性化してから医療機関を訪れる方が多いようなのですが、相当に悪化しているため長期にわたって薬で便秘をコントロールすることになるそうです。
日本で服用されている便秘薬の殆どは、酸化マグネシウムとセンナなど植物由来の刺激性下剤になります。いずれも薬局で医師の処方箋がなくても購入できます。
理想はバナナのような硬さと形のバナナ状の便なのだそうです。これを目標にして、まずは酸化マグネシウムなどを処方し、下痢が起きれば量を減らし、効かなければ刺激性下剤を加えるなどして調整する必要があるのだそうです。
専門家によれば、便秘を病と認識して、できるだけ早い段階で医療機関を訪れてほしいと訴えられています。そうすれば状況が変わる可能性が高いとのことです。