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少年が騎手になって稼ぐ!?

インドネシアの島民の多くは、農漁業に従事しわずかな収入を得ています。島では在来馬による競馬を何世代にもわたり受け継いでいます。

競走馬の多くは、野生に近い環境で育てられます。西洋馬に比べて小さいため、身軽な少年騎手が重宝されるのです。昔の騎手はもっと年上でしたが、今は幼い子が人気です。年少の子ほど引く手あまたです。

馬主は軽い子を乗せたがります。しかし過酷なレースにより、何度も骨折し脚が曲がったままの少年もいます。体が成長していくと、引退をせざるをえない現実もありあます。優秀な子は経験をかわれ調教師の仕事につく子もいます。

1,200mを周回する毎に、数万ルピアを得ます。周回を繰り返して得る収入は、養殖池で働く大人の給料1か月分に相当するといいます。

島民の多くは、農業の季節労働者としてわずかな収入で生計を立ています。ある少年は、1週間レースに出て900万ルピア(7万円)貰います。大人が1か月働かなくても、その稼ぎで生活できます。

ある少年のインタビューがあります。この少年は騎手になるのが家の伝統で10代目になるといいます。

「僕が初めて競馬に出たのは5歳の時だった。レースで勝つと、冷蔵庫やテレビ、お金が貰えるんだ」

「僕は今7歳、馬を2頭持っている。森の中で牛も沢山飼っている。別の町にも1頭、別の島に2頭、更に他の島に2頭馬を持っている。僕は馬に乗るのが大好き。初めて乗った時から怖くなかった」

少年の母親は、
「息子を騎手にすると、お金を楽に稼げる。そうしないと食べていけない」

「息子のお蔭で生活が楽になり、感謝しかない。息子を騎手にするのが嫌で泣いたこともあるが、収入をえる唯一の方法だ」

「騎手を卒業したら、勉強を続けて国に役立つ人間になって欲しい。本人の夢である警察官になって欲しい」

生きることは大変です。それでも、生きることは素晴らしい。少年がたのもしく見えます。夢が叶うと良いね。