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悪い習慣 心のクセ なおし方

憂鬱な気分やストレスが慢性的に続く背景には、脳の「思考のクセ」や「行動パターン」が関係していることが、心理学や脳科学の研究で明らかになっています。

ここでは、科学的根拠に基づいた心のクセの種類と、それを修正するための具体的な方法を詳しく説明します。

〇心のクセとは何か
心のクセとは、無意識に繰り返される思考や感情のパターンです。

代表的なものには以下があります。

・全か無か思考
少しの失敗を「すべてダメ」と極端に捉える。

・心の読みすぎ
他人の態度から勝手にネガティブな意味を読み取る。

・拡大解釈と過小評価
ミスを過大評価し、成功を過小評価する。

・自己関連づけ
他人の機嫌や出来事を「自分のせい」と思い込む。

これらのクセは、過去の経験や環境によって形成され、脳が「慣れたパターン」として学習してしまっている状態です。

〇科学的に効果が認められている修正法
1. 認知行動療法(CBT)
CBTは、思考の内容を客観的に見直し、バランスの取れた考え方に修正する心理療法です。

・7つのコラム法
状況、気分、自動思考、根拠、反証、バランスの取れた考え、気分の変化を記録する。

・行動活性化
気分が乗らなくても、楽しい活動を意図的に行うことで気分を改善する。

2. ソクラテス式問答法
自分のネガティブな思考に対して「その証拠は?」「他の可能性は?」と問いかけることで、思考の偏りを修正します。

3. マインドフルネス
「今、ここ」に意識を向けることで、過去や未来への不安から距離を置き、感情の波に巻き込まれにくくなります。

呼吸法やボディスキャンなどの瞑想を通じて、注意力と情動調整力を高める。

WHOも推奨する「グラウンディング」や「フックはずし」などの技法が有効。

グラウンディング(Grounding)
・目的
強い感情や思考に圧倒されそうなとき、自分の身体感覚や五感を使って「今ここ」に意識を戻すことで、冷静さを取り戻す。

・主なステップ
*身体とつながる。

*ゆっくり深呼吸する。

*足の裏を床に押しつける。

*手や腕を動かして感覚を確かめる。

*周囲に意識を向ける。

*見えるものを5つ、聞こえる音を3~4つ探す。

*匂いや触感など五感を使って周囲を感じる。

*思考や感情に気づく。

*苦しい感情があることを認識する。

*同時に、五感で感じられる世界があることにも気づく。

・効果
感情の嵐に巻き込まれず、安全な「地面」に立っているような感覚を得られる。

フックはずし(Unhooking)
・目的
ネガティブな思考や感情に「とらわれる(=フックされる)」状態から抜け出し、自分の価値観に沿った行動を選べるようにする。

・主な考え方
*「フックされる」とは、苦しい思考や感情に注意を奪われ、行動が制限される状態。

*フックを外すには、その思考や感情に気づき、距離を取ることが重要。

実践方法
*「今、自分は◯◯という考えにフックされている」と言語化する

*その考えにとらわれず、目の前の行動に集中する。
(例:飲み物の味や香りに注意を向ける)

*自分が本当に大切にしたい「価値」に沿った行動を選ぶ。

・効果
思考や感情に振り回されず、自分らしい生き方に戻ることができる。

どちらも、ストレスや不安に対して「反応する」のではなく、「選択する」力を育てるためのスキルです。

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〇日常でできる心のクセ改善トレーニング

・書くことで思考を整理するトレーニング
*5コラム法
認知行動療法の代表的な技法。出来事、自動思考、感情、合理的思考、結果の感情の5つを記録し、思考の偏りに気づく。

*モーニングページ
朝起きてすぐ、頭に浮かんだことを3ページほど自由に書き出す。

思考の整理と感情の放出に効果的。

*感情ラベリング
「今感じているのは怒りではなく、悲しみかもしれない」と言語化することで、感情の正体に気づきやすくなる。

・思考のクセに気づく習慣
*「べき思考」を見直す
「◯◯すべき」「◯◯であるべき」といった思考が強いと、現実とのギャップで苦しくなりやすい。

柔らかい言い換え(~だと嬉しい、~が望ましい)を意識する。

*自分への問いかけ習慣
例:「本当にそう言える?」「他の人ならどう考える?」「証拠はある?」と自分に問いかけることで、思考の偏りを修正する。

・行動から気分を変えるトレーニング
*小さな達成感を積み重ねる
例:洗濯物を畳む、5分だけ散歩するなど、簡単な行動を「できた」と認識することで自己効力感が高まる。

*ポジティブな習慣のトリガーを作る
朝に好きな香りを嗅ぐ、音楽を聴く、コーヒーを淹れるなど、気分を整える「スイッチ」を意識的に作る。

*「価値に沿った行動」を選ぶ
苦しい気分のときでも、「自分が大切にしたい価値(例:誠実さ、優しさ)」に沿った行動を選ぶことで、自己肯定感が保たれる。

・思考と感情の距離を取る練習
「私は今、◯◯と思っている」
例:「私は今、失敗したと思っている」と口にすることで、事実と感情を切り分ける。

〇心のクセを整える生活習慣
・運動
週1時間の軽い運動でもうつ病リスクを12%低下させる。

・睡眠
質の高い睡眠は感情調整に不可欠。

・食事
地中海式食事法(野菜、魚、オリーブオイルなど)は気分改善に効果的。

・自然とのふれあい
副交感神経を活性化し、ストレス軽減に寄与。

〇専門家への相談が必要な場合
セルフケアで改善しない場合や、希死念慮がある場合は、専門機関への相談が推奨されます。

厚生労働省の「こころの耳」などの公的窓口が利用できます。