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柿ピーへの偏愛とは?

厳格な家庭で育ったNHKアナウンサーだったのに、仕事も恋も全てを捨てて柿ピーのためにNHKを退職した変人をご紹介する。

報道番組のキャスターなどを担当するNHKの実力派アナウンサーだったNさんは、柿ピーのことを自由に話したくて局を辞めたという。

家にはひと部屋全部使って500種類以上の柿ピーをストック、3つのエリアに分けている。真ん中がトレンドや企画商品、奥が全国のご当地柿の種、手前が全国各地の柿の種メーカーの商品。

買い方にもこだわりがあるようで、食べる用、観賞用、保存用の3つを買う。食べ方も独特、最初のコンタクトは匂いを嗅ぐ。直ぐに食べず小皿に開け、柿の種の大きさを測りパソコンにデータを入力する。

いよいよ食すが、柿の種1粒を口に入れ周りについているソースを味わう。そして噛んで生地とのバランスをみる。こんなふうに柿ピーのことだけを毎日考えるという。

家庭
礼儀やしつけに厳しく特に食べ物は細かく決まっていた。3時のおやつは、いりこ、大豆、だし昆布など。遠足には都昆布も持参。当時はMAX美味しいお菓子だったという。

唯一誕生日だけは甘いものが食べられた。しかし誕生日ケーキのはずが、大判焼きに歳の数だけロウソクが立っていた。母と祖母の教えで、甘過ぎるものは体に良くないという極端な食育方針があったようだ。

小学2年生の時、衝撃の事件が起こる。夜目覚めると、父が缶の中から取り出して何か食べているのを目撃する。何を食べているのか聞くと、「大人の食べ物で、子供は食べてはいけない」といわれる。

それから1か月後、お母さんが買い物に出かけ家に1人でいた時、お腹が空いたNさんは棚を開けて食べ物を探すと、父が何かを食べていた缶を発見する。

その中にあったのが柿ピーだった。柿の種を1粒食べると辛くて美味いその味に魅せられ、気がつくとあっという間に缶の柿ピー全てたいらげてしまった。人生初のお菓子であり、人生初のピリ辛だったという。

父は土曜の夜だけ晩酌するので、それに合わせてNさんは柿ピーの盗み食いをした。その期間がなんと小2から22歳までの14年間!!!!

社会人
柿ピーを死ぬほど食べたいと思っていたNさんは、NHKには入って初任給を柿ピーにつぎ込んだ。14年間溜め込んだ柿ピー欲が爆発した。

1万円で200袋という盗み食い1年分の量を買う。店にある柿ピー買い占める。10分で24袋爆食いする。

ここから柿ピー人生一直線。NHKは全国各地に放送局があり全国に配属される。初任地は福岡放送局、九州では定番の甘口醤油を使っているので、いつもの柿ピーとは違う味がした。

全国には800種類以上の柿ピーがあるという。NHKで柿ピー天国を味わっていたが、当時は同僚には柿ピー好きを隠していたらしい。

しかしNHKのルールで放送では柿ピーと言えない。映像で誰もが柿ピーと分かっていても米菓と言わなければならない。本当にストレスが溜まったという。

また、柿ピーのせいで結婚まで考えていた彼女に振られた。柿ピー好きを隠してポテトチップ派と偽っていたが、休日に柿ピーを嗅いだり測定したりして楽しんでいたのを彼女に見られたからだ。

もう自分には柿ピーしかない、柿ピーをメジャーにしてやると思ったそうだ。NHKの「全国ご当地米菓選手権」の企画を朝の情報番組15分枠のコーナーに提案するが、どの時間帯もNGで採用されなかった。

その後半年間悩んだ末にNさんは37歳でNHKを退職。退職後は企画書持参でメーカーに開発交渉、3か月に渡り粘り強く交渉した結果、商品として販売することになった。

「王のかきたね」(200円)といって、手延ばし、燻製チーズ、辛口、小粒の4種類が入っているのがポイント。また、亀田製菓には全国ご当地柿ピーを集めたイベントの企画を提案して実現させた。イベントは大成功。

ちなみに、このNさんがおすすめなのが、「堅くてうまい柿の種」黒ゴマ味(5袋182g)260円。2019年には日本柿ピー協会を設立。