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潰瘍性大腸炎 治療法 最新

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる病気で、下血を伴う、または伴わない下痢と頻繁に起こる腹痛を特徴的な症状とする炎症性腸疾患 (IBD) の1つです。

潰瘍性大腸炎の原因は不明ですが、免疫の異常や腸内細菌の関与などが考えられています。

潰瘍性大腸炎の治療法は、主に薬物療法や血球成分除去療法などの内科的治療が行われますが、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となることもあります。

薬物療法には、以下のような種類があります。

1.5-ASA製剤
潰瘍性大腸炎のうち軽症から中等症例を中心に用いられる薬で、大腸で抗炎症作用を示します。

内服薬や注腸剤などがあります。

2.ステロイド薬
中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法に用いられる薬で、強力に炎症を抑えます。

内服薬や点滴薬、注腸剤などがあります。

3.免疫抑制薬
ステロイド薬で効果が得られない患者さんやステロイド依存性の患者さんに用いられる薬で、免疫を抑制して炎症を抑えます。

アザチオプリンやメルカプトプリンなどがあります。

4.生物学的製剤
免疫抑制薬で効果が得られない患者さんや重症の患者さんに用いられる薬で、特定の免疫因子や受容体を標的として炎症を抑えます。

インフリキシマブやアダリムマブ、ゴリムマブ、ベドリズマブ、ウステキヌマブなどがあります。

5.JAK阻害薬
生物学的製剤で効果が得られない患者さんや重症の患者さんに用いられる薬で、細胞内のシグナル伝達を阻害して炎症を抑えます。

トファシチニブやフィルゴチニブ、ウパダシチニブなどがあります。

6.α4インテグリン阻害薬
生物学的製剤で効果が得られない患者さんや重症の患者さんに用いられる薬で、白血球の移動を阻害して炎症を抑えます。

カロテグラストがあります。

これらの薬物療法は、病気の重症度や症状に応じて選択され、寛解導入療法と寛解維持療法に分けられます。

寛解導入療法は症状を改善させることを目的とし、寛解維持療法は症状が再発しないようにすることを目的とします。

近年、潰瘍性大腸炎の治療法には新しい薬が登場しています。

特に生物学的製剤やJAK阻害薬は、従来の薬物療法に効果がなかった患者さんに対して有効であることが示されており、治療の選択肢が広がっています。

また、健康な人の腸内細菌を移植して症状を改善させる新たな治療法も開始されています。

潰瘍性大腸炎の治療法は、患者さんの状態や希望に応じて医師と相談しながら決めることが大切です。

治療の効果や副作用についても定期的に検査や診察を受けて確認することが必要です。

潰瘍性大腸炎は完治する病気ではありませんが、適切な治療を続けることで、症状をコントロールし、日常生活を送ることができます。

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潰瘍性大腸炎 食事 食べていいもの

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こり、潰瘍ができる疾患です。

食事によって症状が改善される場合もありますが、個人差が大きいため、患者ごとに適した食事が異なります。

以下に一般的に考慮される食事のポイントをいくつか紹介しますが、これはあくまで一般的なアドバイスであり、実際の症状や体調によっては異なる場合があります。

専門医や栄養士と相談することが重要です。

潰瘍性大腸炎の食事には、一般的な栄養バランスを考えた食事が基本ですが、症状や体調に合わせて食物繊維や脂質などの摂取量を調整することが大切です。

症状が激しく現れる活動期(再燃期)と症状が治まっている寛解期で食事の内容も変える必要があります。

活動期の場合は、以下のような食事を心がけましょう。

・高脂質の料理(揚げ物、動物性脂肪の多い食品など)を控え、低脂肪で消化の良い食事とする。

・刺激性のある香辛料、コーヒー、炭酸飲料、お酒などを控える。

・冷たい飲み物や、不溶性食物繊維の多い豆類、きのこ、山菜類なども控えめにする。

・高エネルギー、高たんぱく、低食物繊維で食事の量も少なめにする。

・一度にたくさん食べないで、よく噛んで食べる。

寛解期の場合は、以下のような食事を心がけましょう。

・暴飲暴食を避け、食事はバランスのとれた内容を心がける。

・お酒は寛解期であれば問題ないとされていますが、飲み過ぎないよう適量を心がける。

・野菜類をよく茹でて柔らかくした状態で食べることで、大腸への負担も軽減される。

・必要なエネルギーを確保するために鶏のささ身や胸肉、牛の赤身など油分が少ないながらも高カロリーの食材を取り入れる。

以上のような食事がおすすめですが、神経質になりすぎると逆にストレスや疲労が溜まってしまうこともあるので、食事も日常生活も楽しむことが大切です。

医師や栄養士との相談を通じて、自分に合った食事療法を見つけることが大切です。

潰瘍性大腸炎 合併症
潰瘍性大腸炎は、大腸の炎症を伴う慢性の疾患であり、様々な合併症が発生する可能性があります。

以下は、潰瘍性大腸炎の主な合併症についての一般的な情報です。

ただし、個々の症状や病態によって異なるため、具体的な病状に関しては医師との相談が必要です。

1.大腸内の穴あき(穿孔)
潰瘍性大腸炎が進行すると、大腸の壁に損傷が生じ、穴が開くことがあります。

これが穿孔と呼ばれ、腹膜炎や腹腔内の感染を引き起こす可能性があります。

2.出血
潰瘍性大腸炎によって引き起こされる潰瘍が出血することがあります。

これにより貧血が進行する可能性があります。

3.腸閉塞
大腸の狭窄や瘢痕組織により、腸の通過が妨げられ、腸閉塞が発生することがあります。

4.肛門周囲膿瘍
直腸周囲の組織に感染が広がり、膿瘍が形成されることがあります。

5.関節症状
潰瘍性大腸炎の患者は関節の炎症を起こすことがあり、これが関節リウマチのような症状を引き起こすことがあります。

6.肝臓の病変
潰瘍性大腸炎が進行すると、肝臓にも影響を及ぼす可能性があり、肝硬変や原発性硬化性胆管炎などの病変が発生することがあります。

7.骨粗しょう症
長期間にわたりステロイド薬を使用することがあるため、骨粗しょう症のリスクが高まることがあります。

8.精神的な影響
慢性疾患であるため、潰瘍性大腸炎は心理的なストレスやうつ病などの精神的な合併症を引き起こすことがあります。

これらの合併症は潰瘍性大腸炎の進行や症状の重症度によって異なり、早期の診断と治療が重要です。

患者は定期的な医療チェックアップを受け、専門家のアドバイスに従って管理されるべきです。