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爪周囲炎(ひょう疽) 症状

爪周囲炎(ひょう疽)は、爪の周りの皮膚が感染して炎症を起こす状態です。

症状は以下のようになります。

1.発赤と腫れ
爪の周りの皮膚が赤く腫れます。

これは感染に対する体の反応であり、炎症が進むとさらにひどくなります。

2.痛み
爪周囲炎は非常に痛みを伴うことがあります。

特に圧迫したり触れたりすると痛みが増します。

3.膿の形成
感染が進行すると、爪の周りに膿がたまることがあります。

膿がたまると皮膚が柔らかくなり、押すと膿が出てくることがあります。

4.皮膚の変色
感染が重度になると、爪の周りの皮膚が黄色や緑色に変色することがあります。

これは膿がたまっているサインです。

5.爪の変形
長期間にわたる感染や炎症は、爪の形を変形させたり、爪がはがれたりすることがあります。

6.周囲のリンパ節の腫れ
感染が広がると、手や腕のリンパ節が腫れることがあります。

これは体が感染と戦っているサインです。

※爪周囲炎は一般的に細菌や真菌の感染によって引き起こされます。

早期に治療を受けることが重要で、適切な抗生物質や抗真菌薬の使用、患部の清潔を保つことが推奨されます。

症状が悪化したり、膿がたまっている場合は医師の診察を受けることが必要です。

爪周囲炎(ひょう疽) 重症化
爪周囲炎(ひょう疽)が重症化すると、手が全く使えない状態になることもあります。

具体的には以下のような影響があります。

1.激しい痛み
炎症や感染が進行すると、痛みが非常に強くなり、指を動かすのも困難になります。

2.腫れと硬直
炎症による腫れが広がると、指全体が硬直し、動かすことが難しくなります。

3.膿の広がり
感染が周囲の組織に広がると、膿がたまりやすくなり、その部分が圧迫されるとさらに痛みが増し、手全体の動きに影響を与えます。

4.機能障害
重度の感染が長引くと、腱や関節、骨にまで感染が広がる可能性があります。

この場合、手の機能に長期的な障害が残ることがあります。

5.治療の遅れ
適切な治療が遅れると、感染が手全体に広がり、手術が必要になる場合もあります。

これにより、手の使用が制限されることがあります。

※爪周囲炎を軽視せず、早期に適切な治療を受けることが重要です。

初期の症状を見逃さずに、迅速に対応することで、重症化を防ぐことができます。

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爪周囲炎(ひょう疽) 原因

爪周囲炎(ひょう疽)の原因は、主に爪の周りの皮膚が傷つき、その傷口から細菌や真菌が侵入して感染を引き起こすことによります。

以下に具体的な原因を詳しく説明します。

〇細菌感染
最も一般的な原因は細菌感染です。特に以下のような細菌が関与することが多いです。
・黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)

・連鎖球菌(Streptococcus)

これらの細菌は、皮膚に小さな傷や割れ目があるとそこから侵入し、感染を引き起こします。

〇真菌感染
真菌も爪周囲炎の原因となることがあります。

カンジダ属(Candida)という真菌が特に一般的です。

真菌感染は特に次のような状況で起こりやすいです。

・湿気が多い環境
手を頻繁に水に浸ける職業(例:料理人、清掃員など)。

・免疫力の低下
糖尿病などの慢性疾患やステロイド薬の使用。

〇外傷
日常生活の中で以下のような原因で爪やその周囲の皮膚に小さな傷ができることがあります。

・爪を噛む
爪や爪の周りの皮膚を噛むことで小さな傷ができやすく、感染の原因になります。

・爪を引っ掻く
かゆみなどで爪の周りを引っ掻くことでも傷ができ、感染しやすくなります。

・不適切なマニキュアやペディキュア
爪の手入れ中に皮膚を傷つけることがあります。

〇既存の皮膚疾患
既存の皮膚疾患があると、皮膚のバリア機能が低下し、感染しやすくなります。

例えば、湿疹や乾癬などの皮膚病変がある場合、爪周囲炎が発生しやすくなります。

〇衛生状態の不良
手や爪の衛生状態が悪いと、細菌や真菌が繁殖しやすくなり、感染のリスクが高まります。

※これらの原因を理解することで、爪周囲炎を予防するための対策を講じることができます。

例えば、爪の周りの皮膚を傷つけないように注意することや、手や爪の衛生を保つことが重要です。

爪周囲炎(ひょう疽) 治療
爪周囲炎(ひょう疽)の治療は、感染の原因や重症度によって異なります。

以下に一般的な治療方法を詳しく説明します。

〇自宅でのケア
軽度の症状の場合、以下の自宅ケアで対処できることがあります:

・温湿布
感染部位を1日に数回、10~15分ほど温かい水に浸けることで、炎症を軽減し、膿を出やすくします。

・抗菌軟膏
感染が軽度であれば、抗菌軟膏を塗ることで感染を抑えることができます。

・患部の保護
感染部位を清潔に保ち、傷を悪化させないように保護します。

〇医療機関での治療
重度の症状や自宅ケアで改善しない場合は、医療機関での治療が必要です。

・抗生物質
細菌感染が疑われる場合、経口または局所的な抗生物質が処方されることがあります。

代表的な抗生物質には、セファレキシンやアモキシシリンなどがあります。

・抗真菌薬
真菌感染の場合、抗真菌薬が処方されます。

例えば、ミコナゾールやクロトリマゾールが使用されます。

・膿の排出
膿がたまっている場合、医師が小さな切開を行い、膿を排出します。

これにより、痛みと圧力が軽減されます。

・ステロイド薬
炎症がひどい場合、一時的にステロイド薬を使用することがあります。
これにより炎症が抑えられます。

〇手術
重度の感染や慢性化した場合、外科的な治療が必要になることがあります。

・爪の一部または全部の除去
感染が爪の下に広がっている場合、爪の一部または全部を除去することがあります。

これにより、感染源が取り除かれ、治癒が促進されます。

〇予防
再発を防ぐための予防策も重要です。

・手の衛生管理
手を清潔に保ち、特に水仕事の後はよく乾燥させることが大切です。

・適切な爪のケア
爪を適切に切り、爪周りの皮膚を傷つけないように注意します。

・保護具の使用
水仕事や汚れた環境で作業する際には、手袋を使用して手を保護します。

※これらの治療と予防策を実施することで、爪周囲炎の症状を効果的に管理し、再発を防ぐことができます。