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片側顔面痙攣 症状

片側顔面痙攣は、顔面神経の異常によって引き起こされる病気です。

主な症状は以下の通りです。

1.片側の眼瞼(まぶた)、口角、鼻翼などの顔面筋肉の不随意な引きつりや痙攣が起こります。

痙攣は一過性で数秒から数分続きます。

2.初期には軽症で、ときどき引きつりが起こる程度ですが、次第に頻度と程度が強くなっていきます。

3.痙攣の強さや頻度は気分や環境によって変化します。

疲労、ストレス、興奮状態で悪化しがちです。

4.ほとんどの場合は病的な痛みはありませんが、筋肉の持続的な痙攣で疲労感や違和感を感じることがあります。

5.症状が進行すると、顔面筋肉の痙攣が常時起こり、眼球偏位や複視、流涙、発声・咀嚼障害などが生じる場合があります。

完治は難しいですが、原因治療や対症療法で症状をコントロールすることが可能です。

症状が重い場合は手術が検討されます。

片側顔面痙攣の診療を受けるには、主に以下の科を受診するのが一般的です。

・神経内科
片側顔面痙攣は神経疾患の一つですので、神経内科を最初に受診するのがよいでしょう。

神経内科医が詳しい問診と神経学的診察を行い、必要に応じて画像検査などをオーダーして原因を探ります。

内科的治療が可能な場合は神経内科で対応しますが、手術が必要な場合は専門科に紹介されます。

・脳神経外科
手術が必要と判断された場合、脳神経外科を受診することになります。

脳神経外科医が術前検査を行い、血管減圧術やボツリヌス療法、神経血管減交渉術などの適切な治療法を決定します。

・耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科でも顔面神経疾患の診療を行っています。

耳鼻咽喉科医が問診、顔面神経機能検査などを行い、必要に応じて神経内科や脳神経外科と連携しながら治療方針を決めていきます。

最初は総合病院の神経内科か耳鼻咽喉科を受診し、専門医の判断で適切な診療科に紹介されることになります。

重症の場合は、初診時から脳神経外科を受診するケースもあります。

片側顔面痙攣 原因
片側顔面痙攣の主な原因は以下のとおりです。

1.血管圧迫
最も一般的な原因です。

脳幹部の前庭神経や顔面神経の根部を、延髄から分岐した前下小脳動脈や後下小脳動脈などの血管が異常に圧迫していることが原因となります。

この血管の圧迫により神経の絶縁体が損なわれ、異常な電気的興奮が生じて痙攣が起こるとされています。

2.腫瘍や血管奇形
脳幹部に発生した腫瘍や血管奇形が顔面神経を直接圧迫することで引き起こされる場合があります。

3.多発性硬化症
中枢神経系の慢性の脱髄性疾患である多発性硬化症に伴って、顔面神経の異常が生じ、片側顔面痙攣を発症することがあります。

4.外傷
頭部外傷により顔面神経が損傷を受けた場合に、損傷部位から中枢側で再生した神経線維が無秩序に興奮することで痙攣が起こることがあります。

5.ベル麻痺の後遺症
ベル麻痺が回復する際に、神経線維が正常に再生せず無秩序に興奮するために痙攣が残存する場合があります。

ベル麻痺は以下のような疾患です。

・顔面神経の一側の麻痺を主症状とする急性発症の疾患。

・原因は顔面神経の炎症と考えられているが、はっきりとはわかっていません。

・突然顔の一側が動かなくなり、表情がつくれなくなります。

・その他、味覚障害、耳の痛み、音の大きく感じる症状などを伴うことがあります。

・ほとんどの場合、数週間から数か月で自然回復するが、一部に後遺症が残ることもあります。

・初期には安静と経過観察が中心で、重症例では経口ステロイド剤の投与が行われます。

・ベル麻痺の再発予防策はないが、ストレス対策などが症状の悪化予防に役立ちます。

片側顔面痙攣 原因の原因を特定するには、MRIやCTなどの画像検査が有用です。

特に血管と神経の関係を詳細に評価できる3D CTアンギオグラフィーが重要視されています。

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片側顔面痙攣 治療

片側顔面痙攣の治療には、大きく分けて内科的治療と外科的治療があります。

【内科的治療】
1. 経口薬剤治療
抗痙攣薬
カルバマゼピン、ガバペンチンなどが用いられ、症状の軽減を図ります。

・ボツリヌス治療
痙攣している筋肉にボツリヌス毒素を注射し、一時的に筋肉を弛緩させます。

3~4ヶ月ごとの注射が必要です。

2.ビタミン剤、漢方薬など補助療法

【外科的治療】
1.微小血管減圧術
開頭して顔面神経を圧迫している血管を除去/移動させることで、神経の圧迫を解除する手術です。

最も根治的な手術治療法ですが、侵襲(生体を傷つけること)が大きいのが欠点です。

2.部分的感覚根切断術
顔面神経の一部を切断して、異常な興奩伝達を遮断する方法です。

顔面神経の一部麻痺が生じる可能性があります。

3.定位的ガンマナイフ治療
放射線を顔面神経に照射して痙攣を抑える方法です。

作用発現に数ヶ月を要し、一過性に症状が増悪する可能性があります。

重症例では外科治療が選択されますが、高齢者や合併症がある場合は内科治療に留める場合もあります。

治療法は症状の重症度や原因、年齢、全身状態から総合的に判断されます。

ボツリヌス治療と外科的治療を併用するケースもあります。

片側顔面痙攣 予防
片側顔面痙攣の予防については、発症の直接的な原因を取り除くことは難しいため、根本的な予防は困難です。

しかし、症状の悪化を防ぐための対策はあります。

1.ストレス管理
ストレスは片側顔面痙攣の症状を悪化させる要因となります。

適度な運動や休息、気分転換を心がけ、過度のストレスをためこまないようにすることが重要です。

2.睡眠の確保
十分な睡眠を取ることで、筋肉が適度にリラックスし、痙攣が抑えられる可能性があります。

就寝前にホットミルクを飲むなど、リラックスできる習慣をつけましょう。

3.気温や風の対策
寒冷な環境や強風は、顔面神経の異常興奮を引き起こし、症状を悪化させる可能性があります。

外出時には保温に気をつけましょう。

4.カフェイン、アルコール摂取の制限
刺激物質の過剰摂取は神経に影響を与え、痙攣の原因となるため、控えめにすべきです。

5.定期的な経過観察
症状の変化に気づき、適切な時期に治療の調整ができるよう、定期的に医師の診察を受けることが大切です。

発症そのものを予防するのは難しいですが、このような生活習慣の工夫により、症状が悪化するリスクを軽減できる可能性があります。