片頭痛（migraine）は、非常に強い頭痛と一緒に、他の一連の症状を伴う神経系の障害です。
以下は、一般的な片頭痛の症状です。
1.激しい頭痛
特に片頭痛の特徴的な症状は、頭の片側に強い激しい痛みが生じることです。
この痛みは通常、脈動的で、日常の活動を妨げるほどのものです。
2.吐き気と嘔吐
頭痛と同時に、吐き気や嘔吐感が伴うことがあります。
3.光や音に対する過敏症
光や音、においに敏感になり、これらが頭痛を悪化させることがあります。
4.視覚異常
「オーラ」と呼ばれる現象が起こることがあります。
これは、視覚的な異常や点滅、明るさの変化を伴うことがあります。
オーラがない場合もあります。
5.頭痛の前触れ（プロドローム）
一部の人は、実際の頭痛発作の前に、予兆となる症状（プロドローム）を経験します。
これには気分の変化、食欲の変動、疲労感などが含まれます。
6.片頭痛持続時間
通常、片頭痛の発作は4～72時間続くことがあります。
その後、患者は痛みが軽減し、頭痛の後遺症に苦しむことがあります。
※片頭痛の原因はまだ完全には解明されていませんが、神経系や血管系の変化が関与していると考えられています。
診断と治療は医師の指導のもとで行うべきです。
片頭痛 治し方
片頭痛の治療法は個人差があり、症状の重症度や頻度によって異なります。
以下に、一般的な片頭痛の治療法をいくつか紹介します。
ただし、これらの方法を試す前に、必ず医師と相談し、専門家のアドバイスに従うことが重要です。
1.薬物療法
・痛みの軽減
片頭痛発作中には、非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）やトリプタンなどの特定の薬物が頭痛の症状を和らげるのに役立ちます。
・予防薬
頻繁な発作がある場合、予防薬（抗うつ薬、ベータ遮断薬、抗てんかん薬など）が処方されることがあります。
2.リラクセーション法
・深呼吸や瞑想
ストレス管理の一環として深呼吸や瞑想を取り入れることが効果的です。
・マッサージや温熱療法
筋肉の緊張を緩和するためにマッサージや温熱パッドを使用することができます。
3.適切な休息
・十分な睡眠
睡眠不足は片頭痛の発作を引き起こす可能性があるため、十分な睡眠を確保することが重要です。
4.カウンセリングやサポートグループ
・心理社会的アプローチ
ストレス管理や心理的なサポートを得ることが片頭痛の管理に役立つことがあります。
※これらの方法は一般的なアプローチであり、個々の症状や状態によっては異なる治療が必要となります。
必ず医師に相談し、適切な治療プランを検討することが重要です。
片頭痛 生活スタイルの変更
片頭痛を管理するためには、生活スタイルの変更が重要です。
以下に、片頭痛の生活スタイルの変更に関する具体的なアドバイスをいくつか紹介します。
1.規則正しい生活リズムの確立
・睡眠
十分な質の良い睡眠を確保することが重要です。
毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きるように心がけましょう。
・食事
不規則な食事や空腹での飛ばし食いは片頭痛のトリガーになることがあります。
規則的な食事を心がけ、特に朝食を欠かさないようにしましょう。
2.トリガーの回避
・食べ物と飲み物
片頭痛のトリガーとされる食べ物や飲み物（例: チョコレート、コーヒー、アルコール、添加物）を特定し、避けるようにしましょう。
・ストレス
ストレスが片頭痛を引き起こすことがあります。
ストレス管理のためにリラクセーション法やストレス軽減の活動を取り入れましょう。
3.適度な運動
・定期的な運動
適度な運動は片頭痛の発作を軽減するのに役立ちます。
ただし、激しい運動や急激な運動は発作を引き起こすことがあるため、適切な運動を選びましょう。
4.規則的な日常生活
・仕事や休息のバランス
長時間の労働や過度なストレスは片頭痛を引き起こす可能性があります。
適度な仕事と休息のバランスを保つようにしましょう。
5.ヘッドファッションの注意
・サングラスの利用
強い光が片頭痛を引き起こすことがあるため、明るい場所ではサングラスを利用すると良いです。
6.水分補給
十分な水分摂取
脱水症状が片頭痛を引き起こすことがあります。
十分な水分を摂るように心がけましょう。
※これらの変更を生活に取り入れることで、片頭痛の頻度や重症度を軽減できる可能性があります。
ただし、個々の症状や状態によっては、医師の指導のもとで適切なアプローチを見つけることが重要です。
片頭痛 最新治療
片頭痛の最新治療には、予防療法と急性期治療薬の2種類があります。
1.予防療法
頭痛の発作が起こらないようにするために定期的に使用する薬のことです。
2021年からは、片頭痛の病態に関係する物質であるCGRP（カルシトニン遺伝子関連ペプチド）やその受容体をブロックする抗体医薬が発売されました。
これらの薬は皮下注射で1か月に1回、あるいは3か月に1回の投与で、頭痛の頻度や強さを減らす効果があります。
副作用は注射部位反応が主で、重篤なものは報告されていません。
2.急性期治療薬
頭痛発作が起きたときに使用する薬のことです。
従来からあるトリプタン製剤は、セロトニン受容体に作用して血管の拡張や炎症を抑える効果があります。
しかし、トリプタン製剤に効果がない人や、心臓病などの基礎疾患があって使用できない人もいます。
そこで、2023年6月には新たな急性期治療薬としてラスミジタンが発売されました。
ラスミジタンはジタン系片頭痛治療薬と呼ばれ、トリプタン製剤とは異なるセロトニン受容体に作用して、三叉神経の活動を抑制する効果があります。
ラスミジタンは飲み薬で、トリプタン製剤に効果がない人や心臓病の人にも使用できます。
副作用は眠気やめまいなどがありますが、重篤なものは報告されていません。
※以上が片頭痛の最新治療についての情報です。
もし、片頭痛でお悩みでしたら、医療機関を受診して、自分に合った治療を受けることをおすすめします。
