腎臓の腫瘍は、腎臓にできる異常な腫れや腫れた塊のことを指します。
腎臓の腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。
良性の腫瘍はがんではなく、一般的には腎臓機能に大きな影響を与えることはありませんが、悪性の腫瘍はがんであり、早期発見と治療が重要です。
主な腎臓の腫瘍には腎細胞がんや腎盂がんなどがあります。
腎細胞がん
腎細胞がん、一般的には腎臓がんとして知られています。
これは、腎臓の組織である腎細胞から発生するがんのことを指します。
腎臓は、体内の老廃物や余分な液体を濾過して尿を生成する重要な器官です。
腎臓がんは、腎臓の内部で発生し、血液中や尿中に血液を混ぜることがあります。
腎細胞がんの主な種類には、腎細胞がんの85%以上を占める腎細胞がんの最も一般的な形態である腎細胞がん、および腎臓の中心である尿管に発生する腎盂がんが含まれます。
腎細胞がんは、早期段階では症状がほとんど現れず、しばしば偶然発見されることがあります。
進行すると、腎臓の近くの組織や他の臓器に広がる可能性があります。
腎細胞がんの治療法には、手術、放射線療法、化学療法、標的療法などがあります。
治療法はがんの種類、ステージ、患者の健康状態などに基づいて個々に決定されます。
早期発見と適切な治療は、腎細胞がんの予後を改善するのに役立ちます。
腎盂がん 症状
腎盂がんは、腎臓の中心である尿管や腎盂(腎臓で尿がたまる部分)から発生するがんです。
腎盂がんの症状は、以下のようなものがあります。
1.血尿
最も一般的な症状であり、腎盂がんの初期段階では特に顕著です。
血尿は明らかなピンク色や赤色の尿、または微細な血液が尿中に混じることがあります。
2.腰や側腹部の痛み
腎臓の近くにあるため、腎盂がんによって腰や側腹部に痛みが生じることがあります。
この痛みは、しばしば腎臓の後方に感じられます。
3.頻尿や排尿の変化
腎盂がんによって尿管や腎盂が圧迫されることがあり、頻尿や排尿困難などの排尿の変化が生じる可能性があります。
4.尿路感染症の症状
腎盂がんが尿路の一部を塞ぐことで、尿路感染症が起こる可能性があります。
尿路感染症の症状には、頻尿、排尿時の痛みや灼熱感、尿の異臭、発熱などがあります。
5.腎臓の腫れや腫瘍の触知
進行した腎盂がんの場合、腎臓が腫れたり、腹部や腰部に腫瘍が触知されることがあります。
※これらの症状が一つまたは複数ある場合、特に血尿や持続的な腰痛がある場合は、早期に医師の診察を受けることが重要です。
腎盂がんの早期発見と治療は、予後を改善する上で重要です。
腎盂がん 原因
腎盂がんの正確な原因は完全には理解されていませんが、以下の要因が関連している可能性があります:
1.喫煙
喫煙は腎盂がんのリスクを増加させると考えられています。
タバコに含まれる有害な化学物質が腎臓に影響を与え、がんの発生を促進する可能性があります。
2.遺伝的要因
一部の腎盂がんは、遺伝的な要因に関連していると考えられています。
家族歴における腎盂がんの発生は、個人のリスクを増加させる可能性があります。
3.職業的な暴露
一部の化学物質や有害な物質に職場で暴露されることが、腎盂がんの発生リスクを増加させる可能性があります。
これには、特定の産業での作業や農薬などの接触が含まれます。
4.慢性的な腎臓疾患
長期間にわたる腎臓の炎症や疾患は、腎盂がんのリスクを増加させる可能性があります。
これには、慢性的な腎盂炎や腎盂尿路系の結石が含まれます。
5.肥満
肥満は様々ながんのリスクを増加させる要因の1つであり、腎盂がんもその例外ではありません。
肥満は炎症を引き起こし、体内のホルモンのバランスを変化させることでがんの発生リスクを増加させる可能性があります。
※これらの要因が個々の人にどの程度影響を与えるかは、個人の生活習慣や遺伝的な要素によって異なります。
正確な原因を特定することは難しいですが、これらの要因を最小限に抑えることで腎盂がんのリスクを低減することができるかもしれません。
腎盂がん 治療
腎盂がんの治療法は、がんのステージ、患者の健康状態、および他の個々の要因に基づいて決定されます。
一般的な治療法には以下のものが含まれます。
1.手術
切除手術は、腎盂がんの主要な治療法の1つです。
腎臓がんが周囲の組織や臓器に広がっていない場合、腎臓全体または一部を切除する手術が行われることがあります。
時には周囲のリンパ節も一緒に切除されることがあります。
2.放射線療法
放射線療法は、手術が困難な場合やがんが広がっている場合に使用されることがあります。
放射線はがん細胞を破壊するために使用されます。
また、手術後にがんの再発を防ぐためにも利用されることがあります。
3.化学療法
化学療法は、抗がん剤を使用してがん細胞を攻撃する治療法です。
腎盂がんに対する化学療法は一般的ではありませんが、がんの進行や他の治療法の効果が限定されている場合に選択肢として検討されることがあります。
4.標的療法
標的療法は、がん細胞を標的として特定の分子を攻撃する治療法です。
腎盂がんに対する標的療法は、がんの成長や転移を抑制するのに役立つことがあります。
5.免疫療法
免疫療法は、患者の免疫システムを活性化してがん細胞を攻撃する治療法です。
腎盂がんに対する免疫療法は、特定の薬剤を使用してがん細胞を標的とすることがあります。
具体的な薬剤としては、以下のものがあります。
・Nivolumab (ニボルマブ)
ニボルマブは、PD-1(プログラムドデス1)と呼ばれる免疫チェックポイントをブロックする抗体です。
この薬は、進行性の腎細胞がんや腎盂がんの治療に使用されることがあります。
・Pembrolizumab (ペムブロリズマブ)
ペムブロリズマブもPD-1免疫チェックポイントをブロックする抗体です。
腎盂がんや腎細胞がんの治療においても、特に転移性の場合に使用されることがあります。
これらの免疫チェックポイント阻害剤は、がん細胞が免疫システムからの攻撃を回避するのを防ぎ、免疫システムががん細胞を攻撃することを促進します。
ただし、これらの薬剤はすべての患者に適しているわけではなく、治療の適応は個々の症例に基づいて決定されます。
治療計画については、医師との相談が重要です。
※これらの治療法は単独で使用されることもありますが、しばしば組み合わせて使用されることもあります。
治療計画は、患者の個別の状況に応じて医師と患者が共同で決定されます。
治療の選択肢やリスク、利点について十分な情報を提供し、患者が意思決定に参加できるようにすることが重要です。
腎盂がん 生存率
腎盂がんの生存率は、患者の病期(ステージ)、治療の効果、および他の個々の要因によって異なります。
一般的に言えば、早期に診断されて治療を受ける場合の生存率が高くなります。
以下に、一般的な腎盂がんの生存率の推定値を示しますが、これらはあくまで平均的な値であり、個々の患者の状況によって異なります。
1.ステージ1(局所限局性)
がんが腎臓や尿管に限局している場合の生存率は比較的高く、5年生存率は約80~90%です。
2.ステージ2(局所浸潤)
がんが腎臓や尿管から周囲の組織に広がっている場合の生存率は、1よりも低くなります。
5年生存率は約60~70%です。
3.ステージ3(リンパ節転移)
がんが近くのリンパ節に広がっている場合、生存率はさらに低下します。
5年生存率は約40~50%です。
4.ステージ4(遠隔転移)
がんが遠隔部位に転移している場合、治療が難しくなり、生存率はさらに低下します。
5年生存率は20%未満となることが一般的です。
※これらの生存率は、最新の治療法の利用や患者の個々の状況によって変化する可能性があります。
また、生存率はあくまで平均値であり、個々の患者の状況によって大きく異なります。
最良の治療法と支援を提供することで、腎盂がん患者の生存率を向上させることができます。


