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非特異的腰痛

非特異的腰痛は、特定の明確な原因がない一般的な腰痛を指します。

つまり、特定の損傷、疾患、または病気によるものではなく、一般的な日常生活の活動や姿勢、運動不足などが原因で発生する腰痛のことを指します。

この種の腰痛は、多くの人が経験する一般的な問題であり、通常は深刻ではなく、時間とともに改善することがあります。

非特異的腰痛症は、腰背部の痛みを呈し、腰部に起因するが下肢に神経根や馬尾由来の症状を含まないものと定義されています。

神経症状や馬尾症状のない腰痛のことで、生涯で成人の約80%の人が経験するといわれています。

そのうちの約85%が非特異的腰痛症であり、原因の特定が難しい腰痛です。

筋筋膜性腰痛、椎間関節性腰痛、椎間板性腰痛、仙腸関節性腰痛、社会心理的な要因による腰痛などが含まれます。

もし腰痛が慢性的で重篤であるか、または他の症状とともに現れる場合は、医師に相談することが重要です。

医師は検査や詳細な評価を行い、適切な治療法を提案することができます。

非特異的腰痛 原因
非特異的腰痛とは、重篤な疾患や神経学的異常がなく、画像診断などで原因が特定できない腰痛のことです。

非特異的腰痛の原因には、筋肉や関節などの身体的な要因や、姿勢や動作の癖、ストレスや心理的な要因などが考えられます。

非特異的腰痛の原因と考えられるものをいくつか紹介します。

1.筋肉が原因の腰痛
筋筋膜性腰痛症など、筋肉の異常が原因の腰痛では、画像診断などでははっきり原因が分からず、非特異的腰痛に分類されます。

筋肉の緊張や炎症、痙攣などが腰痛を引き起こすことがあります。

2.姿勢のゆがみが原因の腰痛
姿勢がゆがむことが腰痛の原因とも考えられています。

姿勢がゆがむと筋肉にも問題が起こりますので、姿勢のゆがみ=筋肉の問題ともいえます。

長時間の座り仕事やスマホの見過ぎなどが姿勢のゆがみを招くことがあります。

3.ストレスや心理的な要因が原因の腰痛
ストレスや心理的な要因も腰痛の原因になることがあります。

ストレスがかかると、自律神経のバランスが崩れて筋肉が緊張したり、痛みに対する感受性が高まったりします。

また、心理的な要因としては、腰痛に対する恐怖や不安、悲観的な思考などが、痛みを悪化させたり、慢性化させたりすることがあります。

非特異的腰痛は、原因が特定できないということではなく、診断しづらいということです。

問診や身体所見、画像所見などを総合的に判断することで、正確な診断が可能になることもあります。

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非特異的腰痛 治療

非特異的腰痛の治療は、痛みの程度や期間によって異なりますが、一般的には、以下のような方法が推奨されています。

1.安心感を与えること
腰痛の予後は良いということをわかりやすく伝えることで、過剰な不安や恐怖感を取り除きます。

また、痛みに対する正しい理解や対処法を学ぶことも大切です。

2.活動的に過ごすこと
安静にするのではなく、日常生活を続けることや、適度な運動やストレッチを行うことが効果的です。

運動は、筋力や柔軟性を向上させ、痛みを緩和する効果があります。

3.薬物療法
痛みが強い場合は、短期間に限定して非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛剤を服用することができます。

ただし、長期間の服用は副作用のリスクが高まるので注意が必要です。

4.理学療法
痛みが慢性化した場合は、理学療法士によるマッサージや温熱療法、電気刺激療法などが有効な場合があります。

また、インナーマッスルと呼ばれる脊椎を安定させる筋肉の強化や、姿勢や動作の改善なども重要です。

5.その他の治療法
ブロック注射や鍼灸、カイロプラクティックなどの治療法も、一部の患者さんには効果があると報告されています。

しかし、エビデンスの質は低いとされているので、医師の指導のもとで行うことが必要です。

非特異的腰痛は、原因が特定できないということではなく、診断しづらいということです。

問診や身体所見、画像所見などを総合的に判断することで、正確な診断が可能になることもあります。

非特異的腰痛は、誰にでも起こりうる病気なので、予防や治療が大切ですね。

非特異的腰痛 予防
非特異的腰痛を予防するためには、以下の一般的なアプローチや健康習慣が役立つことがあります。

ただし、個々の状況や健康状態によって異なるため、具体的な予防策を取る前に医師や専門家と相談することが重要です。

1.正しい姿勢を保つ
長時間座りっぱなしや不適切な座り方は腰痛の原因となります。

デスクワークをしている場合は、デスクや椅子の高さを調整し、適切なサポートを受けるように心がけましょう。

2.適度な運動
適切な運動は腰痛予防に役立ちます。

コアトレーニングやストレッチ、軽い有酸素運動などを組み合わせると、腰部の筋肉を強化し、柔軟性を向上させることができます。

コアトレーニングは、体幹部を強化するためのトレーニング方法です。

体幹部とは、背中から腹部にかけての筋肉群のことで、姿勢を維持したり、動作を安定させる役割を果たしています。

3.体重管理
過体重は腰に余分な負担をかけることがあります。

健康的な食事習慣と適度な運動で体重を管理し、腰への負担を軽減させましょう。

4.適切な持ち運び
重い物を運ぶ際には、腰を曲げずに膝を曲げて姿勢を保つことが重要です。

また、荷物を持ち運ぶときは、できるだけバランスをとりながら移動するよう心がけましょう。

5.ストレス管理
ストレスは筋肉の緊張を引き起こすことがあり、腰痛の原因となることがあります。

適切なストレス管理技術やリラックス法を取り入れ、心身のリラックスを促進しましょう。

6.適切な寝具
寝具が適切でない場合、寝る姿勢が腰に負担をかけることがあります。

硬すぎず柔らかすぎないマットレスや、適切な枕を使用することが大切です。

これらの予防策を実践することで、非特異的腰痛のリスクを軽減できる可能性があります。

ただし、症状が慢性的である場合や他の症状が伴う場合は、医師の診察を受けることが重要です。