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皮膚の驚くべき能力

体を覆っている皮膚は、その大きさは成人男性で畳1畳分で重さは3kg程、この皮膚は体を覆うだけではないのをご存じだろうか。

皮膚の別名は「体表の脳」、解剖学的には体の表面に広げられた脳、皮膚には知恵がある知能があると考えられている。

脳より先に世界を感じ取る皮膚。

京都大学大学院 明和政子教授によると、

皮膚を通して相手に触れる「触覚」が重要、皮膚を介した身体接触が脳の発達には不可欠。

触覚
生まれる前から世界を知る手がかり。妊娠12週目の胎児は全身を使って子宮の中を動き回る、子宮の壁に何度も触れる。

自分の体を触って感じる感覚は全然違うもの、自分の体と自分以外の体であるという区別が、脳の中で記憶学習されていくことが始まっている。

人は妊娠7週目から触れ始める。また肌と肌が触れたまま抱くと赤ちゃんは泣かない、オキシトシン(愛情ホルモン)が分泌されると泣きにくくなる。

触覚刺激
皮膚接触を通じて体の中に心地よさが沸き立つ。胎児期から新生児期にかけては特に触覚経験が脳の発達をけん引する。

センサーメカニズム
明治大学 傳田光洋教授によると、

皮膚は色々なセンサーメカニズムを持っている。

光を区別する
赤い光と青い光を区別する感覚がある。脳は気づいていないが皮膚は感じている。

目の奥にある色を感知する「オプシン」が皮膚にもたくさんある。

脳から切り離された皮膚の中で色の感知が起きている。皮膚が独自にやっている。

原始的なクラゲの時代から我々の皮膚は様々なセンサーを持っていた。

外の環境の変化、危険なものに対していち早く応答するのに役立っていた。

そのことは同時に情報が沢山入ってくるので情報処理をする必要がある。

人類が体毛を失った頃から人類の脳は大きくなり始めた。

危険なものに対しては「身の毛がよだつ」脳より先に皮膚が感知している。

味やにおいを感じる
皮膚には白檀(お香)のにおいを感じる受容体があった。

国立精神・神経医療研究センター 本田学氏によると、

皮膚は音を聞いている
超高周波音感じ、皮膚から脳へ伝える。

聞こえない超高周波成分を豊富に含んだ音を皮膚が聴いている時は、脳の報酬系神経回路といって快さを産みだす場所が活性化される。