あせもは正式には汗疹(かんしん)といい、子供に多い皮膚の病気と考えらています。しかし汗をかきやすい夏には、大人のあせもも少なくなく注意が必要です。
どうしてできる?
汗は、エクリン汗腺という管から体外に排出され、体温を下げます。沢山汗をかいて長時間そのままの状態が続くと、垢やほこりなどでエクリン汗腺の出口が塞がり、汗を排出できなくなります。
その結果、汗が体外ではなくエクリン汗腺から真皮に漏れ出て、炎症が起こって赤い発疹ができます。これがあせもです。慢性化して痒みも現れるといいます。
水晶様汗疹:小さな発疹、痒み・赤みがない、数日間で治る。紅色汗疹:2~3mmの発疹、炎症により強い痒み・赤みがでる。深在性発疹:繰り返すことで汗が出る管が破壊される、汗が出なくなる、熱中症になりやすくなる。
痒みを我慢できずにあせもをかいてしまった傷に、細菌が侵入する「とびひ」と呼ばれる伝染性膿痂疹(のうかしん)が起こることがあるといいます。また接触することで周りの人に感染するので注意が必要です。
とびひは、黄色い体液、じくじくする、かさぶたができる、最初と違う場所にもできるといいます。
3つの対策であせも予防
汗をこまめに拭き取る
汗をかきっぱなしにせず、皮膚を清潔に保つことが大切。タオルやハンカチ、汗拭き用のシートを使うなどして汗を拭き取るようにしましょう。
大人も子供も汗腺の数は200万~500万と同じなのですが、子供は体が小さく密度が高いためあせもができやすいといわれています。
あせもに気をつける場所は、首周り、脇の下、肘の内側、脚の付け根、オムツのギャザー部分、バンドが当たるところなどが挙げられます。汗は擦らずに押させるように吸い取りましょう。
肥満のある人は、下腹部や脚の付け根、わきの下、首などで皮膚と皮膚が重なってこすれるところがあせもができやすいといわれています。
女性で胸が大きい人や、垂れた形をしている人も、乳房と胸の皮膚の間に汗がた溜まってあせもができやすいと考えられています。
高齢者の中にはエアコンを敬遠しがちな人もいるのですが、背中などの皮膚がベッドに密着したままになるため、あせもができやすくなるといいます。
汗を吸いやすく乾きやすい服装
ゆったりとしていて、乾きやすい木綿などの生地の服を選ぶとよいとされています。運動をする時は、汗を吸い取りすぐ乾く素材のスポーツウェアを着用することが推奨されています。
汗をかいたらすぐに入浴・シャワー
基本はすぐに入浴・シャワーなのですが、難しい場合は濡れタオル、汗拭きシートを活用するのが良いのではないでしょうか。
赤ちゃんのためにベビーパウダーを使用する場合は、1回に使用する量が多いと汗の出口を塞いであせもができやすくなるので注意が必要です。
アトピー性皮膚炎の方は、生活習慣で汗をかきやすい体にすることが大切だといわれています。準備運動やストレッチなどを行うと汗をかくトレーニングになるといいます。
運動できない場合には、半身浴、サウナなども推奨されています。
薬は塗り方に注意
基本はあせもの市販薬を使います。塗る前に手をきれいに洗って下さい。少量ずつ小分けにしてつけ、全体に広げていきます。その際強くすり込まないように。
入浴直後、皮膚が柔らかくなっている時が効果的といわれています。赤ちゃんに対しては状態を見ながら、こまめに必要に応じて塗ってあげましょう。
あせもの市販薬は、配合されている成分によって様々な種類のものがあります。かゆみを抑える局所麻酔の成分や、体液を吸い取り乾燥させる成分など、また症状や年齢などによって適切な市販薬は異なるので、買う前に薬剤師さんに相談して下さい。
市販薬を使っても繰り返す、治らない、悪化する場合は皮膚科を受診するようにして下さい。なかには接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎などの場合もあるからです。
とびひ(伝染性膿痂疹)は周りの人にうつしてしまうことを防ぐためにも、皮膚科で適切な治療を受けることが大切です。
抗菌薬の外用薬を使って患部に増殖した細菌を抑えます。炎症が強い場合はステロイド薬の軟膏、かゆみが強い場合などには抗ヒスタミン薬の内服薬を使うこともあるといいます。
汗は体温調節する大事なものです。汗をかかないようにするのではなく、いい汗をかいて適切にケアを行うようにしましょう。


