新型コロナワクチンで注目されたアナフィラキシー、短時間で全身にアレルギー症状が出る危険な状態です。
2021年11月時点では、新型コロナワクチン接種による急性アレルギー発症が273人、救済認定をして医療費などの支給を決めた。
実は新型コロナ流行前から、日本では蜂毒や卵などの食物などでアナフィラキシーを発症する人は、年間5,000人以上で50人以上が死亡している。
しかも死亡者の多くは子供ではなく大人だという。
意外な原因
1.クラゲが原因で納豆アレルギー
納豆アレルギーの80%がサーファー、おそらく波待ちの間にクラゲに刺されてアレルギーが起こったのではないかと考えられている。
クラゲがつくるポリガンマグルタミン酸（PGA）に対するアレルギーが発症すると考えられている。納豆のネバネバにもPGAが含まれている。
2.ペットの犬が原因で肉アレルギー
ペットの毛、フケ、唾液、尿などに含まれる血清アルブミンによってアレルギーを発症したと考えられている。
豚肉にも犬と似た構造の血清アルブミンが含まれている。
猫、犬 → 豚肉・牛肉アレルギー
小鳥 → 卵アレルギー
3.食物依存性運動誘発アナフィラキシー
食後すぐの運動でアレルゲンの吸収が促進されるため、例えば小麦アレルギーが発症したり発症しなかったりすると考えられている。
大人の場合は、軽いジョギング、散歩、掃除などでも発症することがある。
危険なサイン
皮膚
・じんましん
・痒み
・赤み
粘膜
・唇、舌、口内の腫れ
呼吸器
・息切れ
・せき
・ぜんそく
消化器
・腹痛
・おう吐
※2種類以上当てはまる場合はアナフィラキシーが疑われる。
軽い痒みや咳は、抗ヒスタミン薬を飲んで様子をみる。
息苦しい、繰り返すおう吐や下痢、意識がもうろうとするなどの場合は、救急車を呼ぶ。特に血圧低下や意識障害の時。
アナフィラキシーショックによる心肺停止までの時間
・食物 30分
・蜂毒 15分
・薬毒 5分
もしものために備える
アレルギーと診断された人、養蜂家の人などは、アドレナリン自己注射薬を携帯して万が一に備えよう。
1.利き手でグーの形で持つ。
2.青色の安全キャップを外す。
3.太ももの前外側で注射を垂直にして、カッチとなるまでしっかり押し当てる。服の上から打つ。
4.数秒間待った後、ゆっくり注射を引く抜く。
※効果は15～20分程度、打った後に必ず救急車を呼ぶ。
