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飲み込む力が重要とは?

飲み込む力が衰えると、頻繁にむせたりします。気管に食べ物が入ると、誤嚥性肺炎や窒息することもあるといいます。実はのどの筋肉は40代から老化が始まるといわれています。

飲み込みづらい原因
加齢とともにのどを支える筋肉が衰えてのどぼとけが下がってしまい、喉頭蓋と連動しているのどぼとけが下がることで蓋のあたりに空間ができ、そこに食べ物が残りやすくなるといいます。

また筋肉が衰えることで蓋の開け閉めのタイミングが合わなくなり、食べ物が気道に入るといういわゆる誤嚥という現象が起こると考えられています。

のどの感覚の衰えも飲みづらい原因といわれています。「ごっくんと」という嚥下反射がうまくできなくなるといいます。

嚥下機能の低下として、固形物を噛んで飲み込めなくなる、食事をすると疲れて最後まで食べきれない、食事後声がかすれるなどが挙げられます。柔らかいものばかりを食べるようになると、栄養が偏り、低栄養につながっていくといいます。

飲み込む力を鍛える体操

【嚥下おでこ体操】力を入れ過ぎると首を炒めることがるので注意が必要です。
1.へそをのぞき込むようにあごを引く
2.額に手のひらを当てて5秒間押し合う(のどぼとけ周辺に力を入れると)

【あご持ち上げ体操】
1.顔を下に向けあごを引く
2.あごの下に両手の親指を当てる
3.あごと親指で5秒間押し合う

※これらの体操は10回1セットとして1日3セットが目安

【声出し】のどや舌の筋肉を鍛える
パ・タ・カ・ラを10回程度発生する。

パは唇をしっかり閉めて発音する。
タは舌を上あごにしっかり付ける。
カはのどの奥に力を入れて発音する。
ラは舌を丸めて前歯の裏に付ける。

※10回1セットとして1日3セットが目安

誤嚥性肺炎に要注意
誤嚥性肺炎は、本来食道に送られる食べ物が謝って気管や肺に入って起こります。食べ物や唾液に含まれる細菌が肺の中で増殖して炎症を引き起こすといわれています。

肺炎(誤嚥性肺炎を含める)は、日本人の死亡原因の第3位(人口動態統計 平成30年)といいます。肺炎で入院した高齢者で、80代で約80%、90代では95%以上が誤嚥性肺炎だと報告されています。

一般に肺炎は38℃以上の発熱、強い咳などの症状がが現れるといいます。誤嚥性肺炎では典型的な症状が現れにくいといいます。

例えば、呼吸が浅く速い、なんとなく元気がない、体が異常にだるい、食欲がないなどで、症状を自覚しにくいため周囲の人が気を付けることが重要だと考えられます。

誤嚥性肺炎の予防としては、口の中を清潔に保つ、毎食後と寝る前に歯磨き・舌磨き、横になるのは食後1時間以上あける、胃液の逆流を防ぐために頭を高くして緩やかな傾斜を付けるなどが挙げられます。

また、体温に近い温度(30~40℃くらい)の食べ物は嚥下反射を起こしづらいといわれています。食べ物が冷たい・熱いほど嚥下反射を起こしやすくなるといいます。食事は作り置きのものではなくできたてのものが望ましい。

香辛料を使った食事も嚥下反射を起こしやすいといいます。食事というものはそれぞれ生きがいにつながってくる重要な要素です。ご紹介している体操や対策によって、飲み込む力と食べる楽しみ維持して健康長寿につながると考えられます。