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それでも肉は食べられる?

人口の増加に伴い肉の生産が追いつかなくなっているようなのです。30年後には世界の人口は約100億人になるといわれ、更に新興国がリッチになり肉を食べるようになるので、畜産では賄いきれない肉の消費量になると考えられています。

そこで世界では科学の力で人工的に食肉を作る研究が盛んに行われているといいます。お肉の中は筋肉だけではなく、血管もあるし脂肪もあって私達はそれを食べています。培養肉は筋肉の細胞だけでできているので、本物の牛の筋肉に比べたら初期の段階だといいます。

作り方は牛から0.01mm程の筋細胞を採取して、ビタミンやアミノ酸を含んだ培養液につけます。するとどんんどん増殖していきます。将来的には脂肪や血管を入れて牛肉の味にしていくといいます。電気ショックで筋肉を鍛えて食感も調整することできるようです。

食肉不足
食肉不足対応のため各国が培養肉の研究をしているといいます。初めて登場したのが、2013年オランダのマーク・ポスト博士が培養肉ハンバーガーの開発に成功したといいます。

アメリカの企業がミートボールを開発するなど、未来の食肉市場をめぐって、チキンカツ、鶏肉のソテーなどが作られ知らないうちに覇権争いが激化しているようなのです。

日本でも東京大学が動物の細胞から最新の培養技術で一枚肉を作るのに成功しているといいます。つまり、ミンチ肉の次にステーキ肉として世界から注目を浴びているといいます。

ステーキ肉
ステーキ肉として重要なことは、筋繊維が一方向に揃っていること。培養庫は哺乳類の体温(37℃)に近い温度に設定されていて、その状態だと細胞が増えてくれたりいい感じに成長してくれるといいます。

四角い容器の筋にコラーゲンと細胞を混ぜたものを流し込むと、物理的に一方向に線維が並ぶ、筋がないと細胞が好き勝手な方向に向いて強い筋肉になっていかないといいます。

コラーゲンが固まりシート状になったものを1枚づつずれないように注意しながら重ねていきます。その数30枚、1週間で固まっていくといいます。手作業で筋肉の塊りを作っていきます。将来的に量産する場合はロボット化されるでしょう。

環境をいじることで筋繊維を整えているので、遺伝子操作とは全く無縁です。安全なステーキ肉といっていいのではないでしょうか。

ネオミート
日本人の食肉供給量は1960年3.5kg(1人1年あたり)、2019年は50.7kgと約14倍も増えました。ちなみにアメリカでは、年間1人あたり124.1kgも食べているといいます。

培養肉に関する意識調査によると、培養肉を食べてみたい29%、培養肉が社会に受け入れられるにはどうしたらいいのででょうか。

1.食糧危機の解決に役立つ
2.環境破壊を軽減する
3.殺す家畜数を減らせる
4.食中毒のリスクがない
5.生命科学などの技術革新につながる

以上のようなメリットをあげると、食べてみたい人が増える傾向にあるようです。名前も培養肉からクリーンミート、カルチャーミート などに代わることで印象も変わってくるようです。