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ベートーベンって何が偉いの?

2020年はベートーベン生誕250年。そして彼の誕生日は12月16日だそうです。ベートーベンは生涯9曲の交響曲を作曲したといいます。

動機労作
交響曲第5番 第1楽章 通称「運命」は非常に有名なのですが「ジャジャジャジャーン」だけでできているといっても過言ではないといいます。

これはメロディーをカバーするためにリズムに力を入れた結果だといわれています。またこの交響曲でトロンボーンを史上初めて使用されたといいます。

交響曲第6番 第1楽章「田園」は「運命」同じようなリズムの構成で作られといいます。これを動機労作といって、数少ない部品(動機=モチーフ)を徹底的に使って曲を作る作曲法をもちいたようです。

リフといってジャズやロックなどで短いフレーズを繰り返し演奏することがありますね。フーガ(fuga=逃走)では、主題の旋律を他のパートが追いかけるように反復していくのもありますよね。1つのメロディーがだんだん重なっていきます。

ベートーベンはバリエーション(変奏曲)が得意だったと考えられています。ベートーベンはピアニストとして音楽家の経歴をスタートさせたといいます。しかも即興演奏が得意だったそうです。

ベートーベンはロック的でもあり、ジャズ的でもある作曲家だといえるかもしれません。交響曲第7番 第4楽章は、短いモチーフの反復が生むリズム、裏拍で刻まれるビートが躍動感もたらしているといいます。

音楽家
ベートーベンが青春期を送ったのはフランス革命の時代で、貴族から雇われる「職人」から市民社会の中で自立する芸術家へと「音楽家」のあり方を変えました。ベートーベンは音楽の価値観にも大きな変化をもたらしたと考えられています。

ベートーベン以前の音楽家はオペラ(歌劇)の作曲が重要だったといいます。ベートーベンはオペラを生涯で1曲しか書いていないといいます。楽器の曲に関心があって、交響曲の芸術的価値を押し上げたともいわれています。

交響曲には歌詞がないので、非常に抽象的に考えて音を構築していかなくてはいけないという難しさがあるといわれています。

ベートーベンの影響
ドイツ文学者たちにベートーベンの音楽が影響を与えたといわれています。E.T.A.ホフマン(1776~1822)ドイツ浪漫派幻想文学の作家「くるみ割り人形とねずみの王様」は、交響曲第5番を聴いて楽譜を分析しているといいます。

世の中でもっとも浪漫的に感じるものは音楽、中でもベートーベンの交響曲は一番ロマンチックだと思われていたようです。ベートーベンの音楽は言葉で言い表せないことを表しているから凄いと書いて世の中の人に広めていったといいます。

交響曲第9番 第4楽章はドイツの詩人シラー(1759~1805)の詩「歓喜に寄せて」にベートーベンが曲をつけました。歓喜=自由、平等、博愛の実現を表したようです。欧州連合(EU)のシンボル曲「欧州の歌に」「喜びの歌」が採択されています。

人類の普遍的な価値である自由、平等、博愛を伝えるからこそ第九は歌い継がれていると考えられています。