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がん10年生存率とは?

2021年4月に国立がん研究センターから、調査対象24万人15種類のがんと4つのステージごとに10年生存率のデータが公表された。

がんと診断されてから10年後の生存状態を把握することが目的で、今後のがん対策につなげていく。

最新データで見えたこと
全体での相対生存率 59.4%、がんになった人が10年後に6割の人が生存している。2008年のデータなので2021年ではもう少し改善されていることが期待される。

がんの種類によって生存率が大きく違うのは、がんの進行する速さの違い。例えば小細胞肺がんは、増殖速度が速く、転移しやすい。

また、がんが見つかったときの治療の難しさも関係する。すい臓がんのようにステージ1でも35.4%、これはステージ1でも切除できないケースが多いからだ。

すい臓がんは、がんが発生しても症状が現れにくく、早期発見が簡単ではない。がんが見つかった時はかなり進行している場合がある。

女性の乳がんは、ステージ1~ステージ2では90%代だが、ステージ3~ステージ4では大きく下がる。

がんのステージは、がんがどの程度広がっているかを示す。ステージ4は遠隔転移が基準の1つで手術が難しい。また再発のリスクも高くなる。

がん10年生存率

早い段階で見つかれば生存率は高い。国では肺がん、胃がん、子宮頸がん、乳がん、大腸がんの検診を推奨している。

これらの5つのがん検診は、市区町村などの自治体で無料や一部負担などで受けられる。

胃がん、子宮頸がん、乳がんは、2年に1度。肺がん、大腸がんは1年に1度の検診が推奨されている。詳しくは市区町村のホームページをご覧下さい。

2018年、2019年の他の統計では、胃がん、大腸がん、食道がんなどは、若い世代では比較的進行した状態での発見が多い。

たばこを吸わない、他人のたばこの煙を避ける、バランスのよい食事や運動をするなどの生活習慣を見直そう。

がんと向き合って生きる
生存率をどう活用するか。2008年のデータであるが、全体の相対生存率 59.4%という、がんになっても長く生きられる可能性が高い。

がんと診断されても一喜一憂するのではなく、自分らしく充実した人生を送るように意識を持つことが大事。

また医療従事者だけではなく、がん患者を支える社会になっていけばいいのではないだろうか。

今は入院だけではなく外来での化学治療なども増加、働きながらや子育て中の患者もいる。周囲の仕事面や生活面でのサポートも大切だ。