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脳出血の意外な原因とは?

脳出血を起こす人は国内で約20万人といわれています。2018年では約33,000人が死亡したといいます。発症者の15%に当たるといわれています。

脳出血の原因としてよくいわれているのが高血圧、ところがたとえ血圧が正常でも脳出血を起こすことがあるといいます。それはアミロイドが原因だと考えられています。

2つのタイプ
高血圧による脳出血
高血圧の状態が長く続くと、脳の細い血管の壁が傷んでもろくなり、動脈硬化にもなり脳の深い部分に出血を起こしやすくなるといいます。

診察室血圧の目標は、130/80mmHg、高齢者の場合は140/90mmHg、家庭血圧は5ずつさげる。これより10高いと高血圧だといわれています。

薬や減塩などで正常範囲に下げて、高血圧を予防する必要があると考えられています。

アミロイドによる脳出血
加齢に伴いアミロイドという異常なたんぱく質が溜まってくると血管がもろくなり破れやすくなるといいます。アミロイドによる脳出血は脳の表面側で起こるのが特徴だといいます。

脳の血管にアミロイドが溜まった状態を脳アミロイドアンギオパチーというそうです。発症者の平均年齢は73.3歳、女性が男性の2.2倍という報告があるといいます。

アミロイドによる脳出血の条件として、高齢、抗体製剤がない、CTやMRIの結果脳の表面の出血が確認される場合が挙げられます。

高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などを予防・管理することがアミロイドの蓄積を遅らせることができると知られています。食生活の見直し、適度な運動、治療薬によって管理していくといいます。

※抗血小板薬、ワルファリンなどの抗擬固薬は、脳梗塞、心筋梗塞などに使われる副作用で脳出血を起こすことがあるので注意が必要です。

出血を抑える治療
1.血腫が3cm以下、血腫が大きいが全身状態が悪い場合は薬で治療するといいます。
カルシウム拮抗薬などを点滴し、できるだけ上の血圧を140未満に下げて7日間維持するといいます。そして落ち着いてきたら、飲み薬のカルシウム拮抗薬、ACE阻害薬・ARBなどに切り替えていくといいます。

2.脳のむくみを防ぐ。
グリセリン製剤を点滴、利尿作用があり脳内の水分減らしむくみをとっていくといいます。

手術する場合
1.血腫が大きい。
2.意識がボーっとしている。

開頭血腫除去術:全身麻酔薬し頭頭蓋骨の一部を外して行う。
長所:出血が続いている場合止血しやすい。
短所:脳の最も深い場所には行えない。全身状態が悪い人、高齢者には難しい。

内視鏡下血腫吸引時術
頭頭蓋骨に開けた小さい穴から細い管を入れカメラで見ながら行う。
長所:局所麻酔でも行える、脳の研究深い場所でも可能。
短所:特殊な道具や技術が必要。