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大腸がんのロボット手術とは?

大腸がんは20年前では手術をした人の5年生存率は75%ほどだったそうですが、現在早期のがんでは100%近くなっているといいます。大腸周辺のリンパ節にがんが転移しているなど、手術が難しいケースでも85%ほどと確実に改善しているといいます。

がん切除 2つの方法
<内視鏡治療>
がんが大腸の粘膜、粘膜下層にとどまっている場合は、内視鏡治療が行われます。転移の可能性が殆どないのでがんだけを切除します。

<手術>
がんが大腸の粘膜下層に1mm超えて入っている場合は、がんと腸の一部を切除する手術が行われます。リンパ節に転移している可能性があるので、がんの周辺を広く切除します。

結腸がんの手術は、がんとその前後10cm、リンパ節などを含めて扇状に切除するといいます。直腸がんで肛門から離れている場合は、がんとがんから肛門に向かって2~3cm切除、反対側(結腸側)を10cm切除。

直腸がんで肛門に近い場合は、肛門もと大きく切除し人工肛門を作る。がんが肛門に近いのに肛門を残すと、再発する可能性が高いので基本はがんを全て切除し再発しないように手術を行います。

【開腹手術】
長所:がんを取り残す可能性が少ない。出血などに素早く対応できる。技術格差が少ない。

短所:傷が大きい。手術後の痛み。腸閉塞。腸の運動の回復の遅れ。

【腹腔鏡手術】
長所:傷が小さい。手術後の痛みが小さい。腸閉塞が起こりにくい。腸の運動がすぐ回復。骨盤の奥が見やすい。

短所:熟練した技術が必要。大腸や周囲の臓器を傷つけるリスクがある。

ロボット支援手術
3本のアームとカメラがついている。遠隔操作で手術を行う。手術器具は自在に曲がり、手ぶれを防止機能があり精密な動きを再現することが可能。

2018年4月から、直腸がんのロボット支援手術が健康保険で行えるようになっています。結腸がんは2021年6月現在保険適用されていない。

ロボットのメーカーが増えれば価格や技術の競争が起こり普及が進むと考えられています。

手術後 大切なこと
人工肛門は直腸がんの手術をした人の1割ほど、使用者は約20万人といわれています。

人工肛門(ストーマ)にパウチをつけるのですが、臭いもれしない、勝手には剥がれないので例えばテニスや水泳などもできるといいます。

手術の主な後遺症は、排便回数の増加、残便感、下痢、便秘、便失禁などの排便障害や、尿がしずらい、残尿感などの排尿障害、性機能障害などが挙げられます。

トイレが心配だから外出しない、あまり食べない、あまり飲まないなどなりがちですが、外出先や秋のトイレの場所を調べて活動して頂きたいです。

再発防止のためにも十分な食事や水分をこまめに摂るなど工夫しましょう。基本は医師や看護師のアドバイスを聞き、困ったことは相談しましょう。