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伊達男の真相とは?

伊達男といえば伊達政宗。カッコいい戦国武将として有名ですが、本当はどうだったのだろうか?

ファッションセンス
仙台市博物館には、伊達政宗所用の甲冑「黒漆五枚胴具足」は前立ての三日月は今も輝いている。

陣羽織「山形文様陣羽織」は、当時海外産の生地を使い、最新の南蛮文化のデザインを取り入れている。

いずれもカッコいい。時代の先端をいっている感じがする。ファッションセンスの良さ=だて 名字の伊達が結びついてカッコいい人「伊達者」といわれるようになったようだ。

独眼竜
しかし、晩年を描いた政宗肖像画が残されているが、トレードマークの眼帯が書かれていない。また江戸時代に書かれた他の政宗肖像画にも眼帯はない。

カッコいい眼帯姿はないのだろうか?それは亡くなる際の遺言の中に、「親から頂いた体の一部を失ったのは親不孝である。よって死後肖像画等には必ず両眼を備えよ」とある。

また、博物館にもどこにも政宗公が眼帯を使ったという資料はどこにも残っていない。仙台藩の公式記録「貞山公治家記録」には、「片目年長けて後、目に悪そう」とあるが、眼帯はテレビや映画の世界でのフィクション。

政宗公の顔復元
NHKは仙台市の瑞鳳殿から特別に政宗公の頭がい骨模型の石膏型をお借りして、国立科学博物館にて調査。

【骨から分かる】
特徴1:切れ長の目
特徴2:がっしりとしたアゴ
特徴3:眼窩の形状 右と左で高さが違う
左目 38.5mm
右目 36.5mm

※成長期の段階で右目が使えないから、昔のままもしくは余り発達しない状態で維持されていたと考えられる。逆に左目はしっかり動かしていたので右と左の差が大きく出たのではないか。

この頭がい骨模型の石膏型から最新の科学技術で生前の顔を復元した。ハンサムだね。現代風にいうとルックスが相当良かった。

世界規模の野望
伊達政宗は18歳で家督を相続。23歳になると120万石にあたる領地を手に入れた。いよいよ天下取りに名乗りを上げようとした時に、大きく立ちはだかったのが天下人の豊臣秀吉、そして江戸幕府初代将軍の徳川家康だった。

政宗47歳の時に造船を命じたのが、西洋式のサン・ファン・バウティスタ号だった。全長55m 500t、当時の日本の船は約30mなので倍近い大きさだ。このような西洋型の大きな帆船を造ったのは、全国の大名でも政宗だけ。

慶長18(1613)年に政宗公が自分の使節をヨーロッパへ派遣しようとして造ったといわれている。慶長遣欧使節団は現在の石巻から3か月かけてメキシコへ、更にヨーロッパへと。

使節団は、スペイン国王フェリペ3世、ローマ教皇パウロ5世に政宗からの親書を直接渡したという。

全国の商人たちが集まって貿易をやろうと、そのひとつのハブ(中心)の港にしようとしたようだ。太平洋貿易の1つの中心基地にしようとした。

その裏には別の目的があったのかもしれない。それは徳川幕府転覆計画、その重要な証拠がスペインにあった。セビリアにあるインディアス総合文書館には15世紀後半からの様々な資料が保管されている。

探検家コロンブス直筆の手紙をはじめ4万点を超える貴重な資料が保管されている。17世紀初め日本の慶長遣欧使節のメンバーからスペインの諮問機関に宛てた手紙があった。

同行したスペイン人宣教師ルイス・ソテロによると、「奥州の王である伊達政宗は、幕府から迫害されている30万人のキリスト教徒を集結させ徳川幕府を攻撃する。スペインには支援をお願いしたい」

当時無敵艦隊を要した圧倒的な海軍力を武器にスペインは、世界中に植民地を広げ太陽の沈まぬ国と呼ばれていた。政宗は幕府転覆のためスペインと軍事同盟を結ぶことを願い出たという説がある。

ヨーロッパの大国を巻き込み徳川幕府を倒そうという政宗の壮大な野望、そのスケールの大きさには驚くばかりだ。

しかし、宣教師ルイス・ソテロが自分の個人的な願望を書いているという説が強いという。

仙台藩の公式記録貞山公治家記録に、「其地(スペイン)の様子を検察、上意を経て攻め取り玉うべき御内存」という全く逆のことが書かれている。

慶長遣欧使節は、スペインとの交渉をしに行ったが決裂していた。スペインはキリスト教を広めてくれなければ貿易はしないという立場。幕府は、政宗が慶長遣欧使節を送る前にキリスト教を禁止していた。

一方、1611年に東北・北海道に大津波が発生し甚大な被害を受けていた。慶長遣欧使節はその2年後の1613年に出発しており、復興のために海外へ世界へ羽ばたこうとしていたのではないだろうか。

実際行った復興として、塩害のために米が作れなくなった土地は塩田にしていった。塩は後々仙台藩の豊かな収入源となった。

新田開発も積極的に取り組んで米が沢山できるようにしていった。後に江戸で食べる米の3分の1は、仙台藩が供給するようになった。