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子供のうつの対策とは?

うつ病は大人だけのものと思いがちですが、12歳を超えるとうつ病の患者は増え始め、16歳頃では発症率は約5%にもなるということが分かっています。これは思春期や進学による環境の変化へのストレスが原因と考えられています。

気がつきにくい子供のうつ
大人とは症状が違うため気がつきにくいといわれています。子供の場合、イライラして怒りっぽい、過眠、過食といった大人とは逆な症状がでることが多いといいます。

うつ症状と反抗期・思春期との違いは、例えば部活がつらくて楽しくない状態で、過眠、過食の場合です。このようなケースではうつ病を疑うのが正しい捉え方だと考えられます。

診断基準として、憂うつ(イライラする)、興味や喜びの喪失、過食、過眠、そわそわするまたは体が重い、疲れやすい、自分を責める、思考力集中力低下などがあるといいます。

これらが合わせて5つ以上あり、ほとんど1日中2週間以上続き、学校や家庭で何らかの問題がある場合うつ病と診断されるといいます。

意外な原因
いじめやストレス意外に、自閉スペクトラム症(ASD)、限局性学習症(LD)、注意欠如・多動症(ADHD)などの発達障害などがあると2次的にうつ病が発症するといわれています。

例えば、注意欠如・多動症(ADHD)は子供の約5~10%に発症し、そのうちの60~70%にうつ症状がみられるというデータもあるといいます。発達障害などがあると、周囲からの理解が少なかったり、些細なことで怒られたりして自分の評価が低下していきうつ病になる場合があるということです。

うつと診断されたきっかけで発達障害と分かるケースが多いといいます。発達障害に早急に気づき適切に対応すれば、うつ病を予防することができると考えられます。

向き合い方
子供がうつと感じたなら、児童思春期精神科を受診するのが良いのですが、近くにない場合はかかりつけの小児科、養護教諭、スクールカウンセラーなどにご相談下さい。とにかく親御さん1人で悩まずに相談するのが第一歩だと思われます。

思春期は特に不安定で衝動的な行動を起こしやすいので、危険な行動をした場合は命が最優先ですので早急に医療機関を受診して頂きたいです。

治療ですが、軽症の場合は環境の調整といって、いじめや学校でのストレスを取り除くために休養します。また、子供を責めずにつらい気持ちに共感することも大切です。

何故?どうして?などの問い詰めはNGです。子供が非難されていると感じてしまいます。むしろしからないで、日常生活の些細ことでも良いので褒めることが共感を深めていくといわれています。

中等症・重症の場合は、軽症の治療に加えてネガティブな考え方や捉え考え方を変えていく精神療法という治療を行うことがあるといいます。

また、うつの治療後学校へ行きずらくなることもあります。なるべく早く治して治療期間を短くしたり周りの人が戻りやすい環境を作ることも大切です。