デルタ株
2021年8月2日から4度目の緊急事態宣言が出ているにもかかわらず感染が急拡大しているのは、ウイルスがより感染力の強い変異株に置き換わりつつあるのに、人の流れが十分に減っていないからだと考えられる。
デルタ株の感染力は、従来のウイルス株より2倍近く、第4波で流行したアルファ株より1.5倍程度強いといわれている。都内ではウイルスの半数がデルタ株に置き換わっていると考えられている。
国民は自分達の盆踊りやイベントも中止になっているのに、五輪は開催されている。五輪が開けるなら出歩いてもいいだろうという心境になっているのかもしれない。
変異ウイルスの検出状況 7/31時点
WHOの名称 広がり 国内の状況
アルファ 182か国 デルタへ
ベータ 131か国 検出あり
ガンマ 81か国 検出あり
デルタ 134か国 増加中
ラムダ 31か国 1例検出あり
人流が十分に減らないのはオリンピック開催と、政治家の発言かもしれない。
「人流は減少している。心配はない」
「高齢者のワクチン接種が進んでおり、第3波の時とは状況が異なる」
これを聞けば、国民が益々それならば自粛しなくていいと思っても仕方ない。
ラムダ株
ラムダ株は2020年8月にペルーで最初に見つかった。南米を中心に拡大し、2021年7月31日時点で31か国で見つかっている。ペルーでは新規感染者の9割以上がラムダ株によるものといわれている。
WHOは2021年6月14日にこの変異ウイルスを「ラムダ」と名付け「注目すべき変異ウイルス VOI=Variant of Interest」に指定した。
日本では、国立感染症研究所よりGISAID(https://www.gisaid.org/hcov19-variants/)に日本1例目のラムダ株感染事例が報告された。
2021年7月31日時点で感染力が非常に強いとされるデルタ株が既に広がっている国や地域に、ラムダ株が侵入し広がった事例は確認されていないという。