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糖尿病の合併症が怖い!?

目が悪くなる糖尿病網膜症、腎臓が悪くなる糖尿病腎症、神経が悪くなる糖尿病神経障害が代表的で三大合併症と呼ばれています。放置すると失明、透析治療、足の切断にまで至ることがあるといいます。

また糖尿病は動脈硬化を進めて、脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こすこともあるといわれています。

三大合併症の対策
糖尿病網膜症
眼球の奧の網膜と呼ばれる部分には、細い血管が張り巡らされているといいます。ここに高血糖による血管の障害が起こる病気だといいます。

進行すると出血・網膜剥離が起こってきて、視力が著しく低下したり、場合によっては失明してしまうこともあるといいます。

糖尿病腎症
血液をろ過する細い血管が毛糸の球のように丸まってできている糸球体が高血糖によってダメージを受け、腎臓の働きが徐々に低下してくるといいます。

進行すると透析療法が必要になる場合もあるといいます。この透析の原因は糖尿病が最も多いといわれています。

糖尿病神経障害
抹消神経が障害されることで、足の指や足の裏のしびれ、痛み、感覚まひなどが起こるといいます。また自律神経の障害によって、胃のもたれ、便秘、排尿障害、勃起障害などが起こってくるといいます。

足の病変の要因は、足の感覚が鈍くなるので傷や火傷に気づきにくく、免疫力が低下しているので傷が化膿しやすく、更に動脈硬化があると足の血行が悪くなるからだと考えられています。

足の病を防ぐケアとして、日頃から足をよく観察して異常を見逃さない、足に合わない靴を履かない、火傷をしない、足を清潔にするなどが挙げられます。

三大合併症を予防するには、最も重要なのは血糖値の管理だといいます。過去1~2か月の血糖値の平均を表すHbA1cを7%未満に保つことが必要だといいます。

高血圧、脂質異常症、喫煙もリスクもあるので合わせて治療していくことが大切だといいます。網膜症・腎症はかなり進行するまで自覚症状がないので、眼底検査、尿中アルブミン検査を定期的に行うことが推奨されています。

動脈硬化の対策
糖尿病によって脳梗塞・心筋梗塞のリスクが2~3倍高まるといわれています。脳梗塞・心筋梗塞を防ぐには、早期から血糖値を下げる、長期間にわたって血糖値を下げる必要があるといいます。

イギリスの研究では、糖尿病の早期から血糖値を低く保ち続けた人は、10年後心筋梗塞が減少しその効果は10年間続いたという報告があるといいます。

高血圧、脂質異常症も合わせて治療して禁煙することも推奨されています。また低血糖にも注意する必要があるといいます。

認知症、がんとの関係
糖尿病によってアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症の危険性が2~4倍高まるといわれています。きめ細かな血糖値のコントロールが重要だと考えられています。また適度な運動は認知機能の低下を防ぐことが分かっていますので推奨されています。

糖尿病があると全てのがん1.19倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍、結腸がんは1.40倍とそれぞれ危険性が高まるとみられています。糖尿病とがんになりやすい生活習慣が共通しているなどが挙げられます。

すい臓がんは早期発見が難しいといわれています。糖尿病の経過からすい臓がんを早期発見できることがあるといいます。すい臓がんの発症でインスリン分泌が低下して、糖尿病の急な悪化・発症するという可能性が考えられるからです。

糖尿病は合併症こそが怖いといわれています。生活の質を落とさないように、命の危険に遭遇しないためにも合併症を起こさないように治療を継続していくことが大切です。

合併症を抑えることができれば、健康な人と同じような生活の質を保つことができると考えられています。