スポンサーリンク

世の中不公平ではないか!?

平等、公平、誰もが納得できる世の中になるには何が必要なのでしょうか?公正を突き詰めた哲学者のジョン・ロールズの知恵が参考になるはずです。

公正は公平で正しいこと。英語ではFairness(フェアネス)。このような公正を考え抜いたローズの教えは多くの国が摂り入れているといいます。

アメリカで生まれたジョン・ロールズ(1921-2002)は、弁護士の父のもとで社会に強い関心を持つ青年に成長したといいます。

ロールズはプリンストン大学を卒業後、社会と人のつながりを研究する政治哲学の研究者となります。ロールズが公正というテーマを研究するきっかけになったのは人種差別だといいます。

黒人差別の不公正訴える「公民権運動」、ロールズが敬愛していた公民権運動のリーダーキング牧師は、残念ながら1968年白人男性によって暗殺されます。

ロールズは大きなショックを受けたといいます。3年後の1971年に公正を説いた「正義論」を発表、現在の資本主義の根幹となす哲学書になったといいます。

公正に関わる3大テーマ
1.基本的自由
コロナでマスク価格を通常の5倍に値上げ → 価格設定は自由だが、消費者は簡単には買えなくなる、公正ではないのでは?

経済的自由 VS 基本的自由では、自由には優先順位がある。このケースでは基本的自由の方が優先される。

2.機会の平等
小学校の徒競走である学年で明らかな差が出たとします。この頃は生まれが数か月違うと体格は大きく違うことがあります。

体格差があってもスタートラインは同じする。体格に合わせてスタートラインに差をつけるべきなのか?

機会の平等 VS 結果の平等では、機会の平等が公正と考える。自由競争こそ豊かな社会をつくる。

3.格差の調整
税金で考えると分かるかもしれない。高い税金だから国外へ移住。未来の子供や失業対策などに必要だから、高くても国内に残り税金を払うべきか?

このような、自由 VS 平等の場合、競争に参加できないほどの格差が開いたら公正ではないのではないか。

公正は時代や状況によって変化するもの、だからこそ最適なバランスを見つけるのは至難の業。それでもやらなければならない。