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未病、肌の老化、食べ物の謎を解明する!?

未病とは何か?
肩こりで病院へ行っても病気とは診断されません。ところが、肩こりが心臓病のサインの可能性もあるといいます。こういう状態が危険な未病です。

前回ご紹介しましたエクソソームを利用し、この異変を発見しようとする研究が進められています。研究では、老若男女のエクソソームを解析し体内のマイクRNA(メッセージ物質)をデータ化しようとしています。

健康な人のマイクRNAが基準となります。肩こりの人に健康なデータとは異なる結果が出ていたらそれは何らかの病気の前触れと考えられるのです。

この検査が血液1滴でできるようになるといいます。もし血液中に、心臓病のサインを示すエクソソームが流れていればそれは大きな発見となるはずです。

肌の老化
また、女性が気になる肌の老化にもエクソソームが関わっているといいます。加齢と共に衰える肌の張りや弾力は、コラーゲンが大きく影響しています。

コラーゲンは、肌の表皮の下の真皮部分にある線維芽細胞で作られます。コラーゲンは真皮全体に網目状の構造を作ることで、肌に弾力を与え表皮を支える役割を果たしています。

しかし肌の老化のメカニズムについては謎が多いといいます。紫外線によってシミとかシワができるということは分かっています。それでも個人差は生まれますよね。

同じ50代でもひとりひとりシワの深さもシミの量も違います。まだまだ個人の老化については分かっていないことが多いといいます。この個人差はなぜ起きるのでしょうか?

あるメーカーでは、その謎を解く鍵は、エクソソームにあるのではないかと考えています。研究を続ける中で、線維芽細胞の周りに老化した肌からやってきたエクソソームを発見しました。但しその中にあるメッセ―ジまでは解読できていません。

私達の皮膚の細胞がエクソソームを取り込んで、なにかしら起こっているのではないかと考えられています。それが老化を引き起こしているのかもしれません。

このエクソソームやマイクRNAの数や種類を調べれば、肌の老化の個人差やメカニズムが解明できるかもしれません。

食べ物に含まれるエクソソーム
野菜や果物の細胞もエクソソームを分泌することが分かっています。ぶどうの果汁を1時間程遠心分離機にかけ顕微鏡で見てみると、ぶどう由来のエクソソーム分かります。

また、生姜はアルコール性肝障害を予防することが実験で分かっています。生姜由来のエクソソームが、これ以上肝臓にダメージが起こらないよう保護していると考えられています。

このことは、細胞はSOSとしてエクソソームを放出していると考えられています。エクソソームを調べることで病気の兆候が分かる訳ですので、これを元に戻すために薬ではなくある食品をとるということも良いのではないでしょうか。

エクソソームを含む食品で体内のマイクRNAを元に戻すことができるかもしれません。また、ゆで卵のエクソソームを投与したマウスが記憶力が上がったという実験もあります。このことから、ゆで卵のエクソソームが記憶力に影響を及ぼしたと考えられます。

私達は食品からカロリーやビタミンとかを摂取しているだけではなく、食品はプラスアルファで情報も一緒に私達の体に届けてくれているといえるのかもしれません。

血液中のマイクRNAのエクソソーム診断が痛さも感じず簡単にできたとすると、未来のレストランでは個人のエクソソームを補うメニューが提示されることになるのかもしれません。