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イチョウはなぜ愛される?

イチョウの良いところは、仕立てがしやすい、公害に強い、水持ちが良く火に強いので街路樹として愛されるといわれています。

イチョウは恐竜が地球を支配していた約2億年前の中生代ジュラ紀に誕生したと考えられています。

イチョウの実の銀杏は強烈な臭いがしますが、実が熟したので食べて良いよというサインではないかといわれています。恐竜にとっては美味しそうな臭いだったのかもしれません。

銀杏のニオイ成分は、腐敗臭を発するヘプタン酸と足の悪臭のもとになる酪酸などからなっているといいます。人間にとっては悪臭ではないでしょうか。

イチョウは生きた化石ともいわれています。昔のルーツを持っていてあまりモデルチェンジしていないからだと考えられています。イチョウを見ていると昔の地球の風景ようにもみえてくるのかもしれませんね。

イチョウの特徴
精子を作る。平瀬作五郎が明治29年に精子があることを突き止めたといいます。地上で生えている植物でもコケとシダは精子を作るといいます。

コケは水に濡れた時に白くふわっと精子を出すといいます。木に成長する植物が精子を作るとは当時は思われていなかったそうです。

イチョウは花を咲かせて花粉を作る進化の途中にいると考えられています。イチョウにはオスとメスがいて、銀杏ができるのはメスだけ。

街路樹にイチョウを植える場合、オスだけを植えるようにするケースも多くなっているといいます。

イチョウは4月上旬に雄花に当たるものから花粉を作ります。また雌花の先に水のようなものができ、それに花粉がつきメスの中には花粉が入っていく、9月には卵ができ卵までの空間が水でみたされる、そして花粉の中に精子を作るといいます。

精子は水の中を移動して卵と受精する。精子は元はオスが作る細胞なのですが、イチョウはメスの中でゆっくり作られると考えられています。

波乱万丈
1億4500万年前の白亜紀前期には、イチョウは北半球のみならず南米、インドなど南半球でも生育していたといわれています。

1億年前の白亜紀後期には、イチョウの仲間が激減した。被子植物との競争の結果ではないかと考えられています。花が咲いて実がなる被子植物は、花を咲かせて実を作るシステムを獲得し爆発的に地球上で繁栄したといわれています。

イチョウや松、杉など古いタイプの植物は片隅に追いやられていった。6500万年前には恐竜が絶滅、植物の2/3も絶滅、イチョウは生き残った。5000万年前の新生代第三紀になると、イチョウは北半球全域、北極地方まで生育域を広げていったといいます。

3500万年前になると、地球の寒冷化、乾燥化により森林が減少しイチョウの繁栄に陰りがみえた。1万年前には地球上の殆どから姿を消し絶滅寸前、中国の一部のみに生息。

10世紀になると、イチョウは食用の栽培植物として中国の文献に登場。絶滅寸前からイチョウを救った救世主は人間だったようです。