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ピロリ菌除菌で胃がん予防!?

胃がんの約99%がピロリ菌に感染しているといわれています。つまり適切な対処をすることで胃がん予防が可能であると考えられています。

ピロリ菌の感染に早く気づく
胃は強い酸性なのですが、ピロリ菌はアンモニア(アルカリ性)を身にまとっているので住み着いていられるといいます。そして数週間~数か月後に100%ピロリ感染胃炎という炎症が起こってしまいます。

そのまま放置しておくと10~20年位に後に、一部は萎縮性胃炎更に、また一部は胃・十二指腸潰瘍になるといいます。萎縮性胃炎にならずに胃がんを発症する人もいるといいます。

萎縮性胃炎は胃の粘膜が萎縮して胃酸が出ない状態で、更に一部は胃がんになるといいます。萎縮性胃炎で高い塩分の食事を撮っていると胃がんの危険性を高めるといわれています。喫煙も胃がん原因と報告されています。

ピロリ菌は不衛生な水や食べ物に入っているといわれています。ピロリ感染率は、1950年以前生まれ40%以上、1980年代生まれ12%ですが、ピロリ菌は唾液からも感染するので食べ物の口移しはしないで下さい。

適切な時期に検査
今までに胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎と診断された人は、症状がなくてもピロリ菌に感染していることが多いので、検査を受けることが推奨されています。

胃の痛み、特にみぞおちの痛みなどがある人は、ピロリ菌の検査を受けるようにしましょう。40歳頃や近親者が胃がんになっりしたらピロリ菌検査の検討をお願いします。

検査を希望される場合は、消化器内科、内科などの医療機関や人間ドックなどで受けることができるので事前に問い合わせてみて下さい。

まず内視鏡検査で胃の粘膜の状態を観察し、ピロリ感染胃炎の有無を調べるといいます。ピロリ菌の感染が疑われる場合は、他の検査を組み合わせて診断します。

【抗体検査】
ピロリ菌に感染していると、ピロリ菌から体を守るために抗体が作られるので、血液や尿を採取して抗体があるかどうかを調べます。

【尿素呼気試験】
・呼気採取バッグに息を吐く。
・尿素の錠剤を飲む。
・別の呼気採取バッグに息を吐く。

ピロリ菌が尿素を二酸化炭素とアンモニアに分解する性質を利用して、吐き出した息の中の二酸化炭素が入っているかを調べます。

【便中抗原検査】
便を採取してピロリ菌に由来する抗原があるかどうかを調べます。

【内視鏡検査】
内視鏡で胃の組織を採取してピロリ菌に感染しているかどうかを調べます。他に迅速ウレアーゼ試験、鏡検法、培養法などもあります。

ピロリ除菌で胃がん予防
ピロリ菌感染で胃がんの家族歴あある人40~65歳に除菌療法をおこなったところ、除菌できなかった人に比べて除菌が成功した人は、胃がんの発生リスクが約9年間で73%低下したといいます。

ピロリ菌の除菌は、2種類の抗菌薬(アモキシシリンとクラリスロマイシン)と、胃酸の分泌を抑える薬プロトンポンプ阻害薬など、合計3種類の薬を1日2回、7日間飲み続けます。

4週間以上空けて尿素呼気試験などピロリ菌の検査を行い、感染していなければ治療終了。ピロリ菌がまだいれば、アモキシシリン、メトロニダゾール、プロトンポンプ阻害薬薬を7日間のみ続けます。

1回目の除菌治療の成功率は70~90%程度、2回目の除菌治療の成功率は80~90%程度といわれています。2回目までは保険診療。除菌後も油断しないで定期的に内視鏡検査を受けることが推奨されています。

【抗菌薬の主な副作用】
・アモキシシリン:下痢や軟便。ごくまれにアレルギーによる発疹、腸炎など。

・クラリスロマイシン:口内に苦み。

・メトロニダゾール:吐き気、胃腸の不調。服用中は禁酒が必要。