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血尿が出たらどうする?

血尿は尿路のどこかで出血が起こり尿に混入した状態をいいます。血尿は病気のサインかもしれません。

脇腹に激痛
少し大きめの針を刺さされる感じのシャープな痛み、長い時間続かず断続的に何回かくることがあるといいます。翌日おさまることもありますが、2週間後の尿がほうじ茶の濁ったような色だったりします。

更に下腹部に違和感、恥骨に近いところが非常に重く全体を絞られているような状態。それでも放置していたら、排尿時に下腹部周辺に激痛が走り我慢も限界になり救急に駆け込むことにもなります。

CT検索を受けると激痛の正体が分かりました。尿路結石です。尿の中の老廃物が溶けきらなくなってできるといいます。結石の9割がカルシウム結石といわれています。

尿管は平滑筋という筋肉でできた管で縮むことで尿を上から下へ運ぶといいます。その時、結石が詰まっていると縮んだときに引っかかって痛みがでるといわれています。

結石で尿管の粘膜が傷つけられて血尿が出るといいます。10mm以上の大きな石の場合、ESWL 体外衝撃波結石破砕術で石を砕いて取る方法があります。小さい場合は、痛み止めを飲み水をたくさん飲み石が自然に出るのを待つといいます。

血尿+背中・腰・片方だけの下腹部の痛み → 尿路結石(腎・膀胱尿管・膀胱・尿道)が疑われます。

血尿+排尿時の痛み・残尿感 → 膀胱炎、尿道炎、前立腺炎が疑われます。

痛みのない血尿
お腹の調子が悪くて気持ち悪い、下腹部がぐずぐずしていて全体が気持ち悪いので、なんとなく尿をしたい便もしたい不安な状態になることがあるといいます。

そしてしばらくして血尿が出るといいます。痛みのない血尿です。下腹部の違和感が続いていたこともあり検査を受けてみると、膀胱がんというケースもあるのです。

膀胱がん自体に血管が入っているので、切れると出血し尿に混じって血尿として出ると考えられています。膀胱がんはほとんど無症状でたまたま出血して分かるといいます。

偶然見つかることの方が多いそうです。膀胱がんの8割に痛みのない血尿がきっかけで発見されているといいます。また、膀胱がんの1/3に膀胱刺激症状といって下腹部の違和感や残尿感などみられるそうです。

血尿が出なくなったからと放置すると膀胱がんの発見が遅れることがあるので要注意です。膀胱がんになりやすい人は、喫煙者、男性、45歳以上ということが分かっています。膀胱がんの検査は、尿細胞診検査、腹部エコー検査、膀胱鏡検査、CT・MRIなどがあるといいます。

TURBT 経尿道的膀胱腫瘍切除術といって内視鏡と電気メスが一体となった器具使ってがんを切除するといいます。かかる時間は1時間程度で3日ほど入院するといいます。がんが深くまで達している場合は膀胱を摘出することがあるといいます。

膀胱がんは再発しやすい病気なので定期的な観察が必要です。また再発が確認された時点で適切に治療するのが大事だといわれています。

尿の色
黄色い濃縮尿は脱水症状。希釈尿は、腎臓病、糖尿病、尿崩症などが疑われるとます。オレンジ色のビリルビン尿は肝臓に問題があると考えられます。膿尿は尿路感染症が疑われます。

激しい運動の後に赤茶色の尿が出ることがありますが、ミオグロビン尿といって血尿だはないそうです。運動による筋肉のダメージでミオグロビンという物質が尿に流れ出るからだといいます。

ミオグロビンが尿細管に詰まると急性腎不全になるリスクがあるので、濃い尿が出た場合は医療機関を受診して頂いたほうが良いと思われます。

健康診断の尿検査の結果で尿潜血と尿たんぱくが出ているので再検査するようにといわれたことありませんか。これは顕微鏡的な血尿といって、見た目には分からないが顕微鏡で尿を調べてみると血が混じっている状態のことをいうそうです。

血尿+たんぱく尿=糸球体腎炎の疑いがあるといいます。溶連菌感染による糸球体腎炎が考えられるといいます。抗菌薬をのみ様子をみることになります。それでも改善しない場合は腎生検になります。

結果によってはIgA腎症と診断されることもあります。IgAは風邪などひいた時に出る免疫物資ですが、異常なタイプのIgAが作り出されることもあるといいます。このIgAが糸球体にたまって炎症を起こすといいます。

そうすると腎臓がうまくろ過できなくなり赤血球やたんぱく質をが漏れ出てしまうことになります。これがIgA腎症という国が指定している難病の1つだといいます。

IgA腎症の重症度や進行のスピードは人によって様々ですが、痛みがないので症状がないうちに腎臓が悪くなる可能性があるといいます。放っておくと透析や腎移植が必要になってくることもあるといいます。

IgA腎症の治療にステロイドパルス療法というものがあります。多量ステロイド点滴を3日関連続で受ける治療法です。これは速やかに糸球体の炎症を抑えて、血尿やたんぱく尿がでなくなるといいます。

まとめ
見た目で分かる肉眼的血尿は、100mlの尿に0.1ml以上の血液が混入している状態といいます。それより少なければ肉眼でか見えません。顕微鏡的血尿は、尿を顕微鏡で見た時視野に赤血球が5個以上ある状態だといいます。

健康診断は大切です。尿試験紙の色変化で尿の状態をチェックするといいます。病の疑いがあれば再検査となります。きちんと受けていれば最初の時点で腎臓の病も見つけられるかもしれません。早期発見は早期治療につながると考えられます。