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スズメバチの巣はなぜ巨大なのか?

日本には7種類のスズメバチが分布しているといわれています。非常に性質がどう猛で、他のハチを攻撃して巣の幼虫やさなぎを根こそぎ自分の巣に持って帰るといいます。それを自分たちの幼虫のエサにするそうです。

キイロスズメバチは小さいが数が多いといいます。家の軒下とか見える場所に大きな巣を作るといいます。オオスズメバチは体長5cmにもなり里山に住み土の中に巣を作ります。他のハチを襲って食べる最強ののスズメバチです。

一方キイロスズメバチは、人の生活空間に近い場所で巨大な巣を作ります。うろこみたいなものが重なって見えますが、それは木の皮をかじって薄く塗り合わせたもので独特な模様になるようなのです。

巣の中には幼虫が育つ部屋は1万近くあるといわれています。この中で1匹1匹の働きバチが育てられているといいます。この働きバチは全てメスなんだそうです。完全に女性で構成されている社会といえるでしょう。

ハチの巣は女王バチとその子供にあたる働きバチで構成されています。出産するのは女王バチです。それを支えるのが働きバチで、巣作り、子育て、門番などを分業して担当するといいます。

最初は5月初め頃、たった1匹の女王バチによって巣作りが開始されるといいます。そして夏になって働きバチの数が増えてくると手狭になり、全員で別の場所に大きな巣を作り皆で引っ越してくるといいます。

女王バチはどうやって選ばれるかといいますと、沢山のエサを食べたメスの幼虫が女王バチになるそうです。エサの量で決まるというわけです。但し、スズメバチの場合には巣を大きくする春から夏の間は働きバチしか生まれてこないといいます。

巣の外皮には断熱効果があって巣の中の温度が30~32℃に保たれるといいます。まるでエアコンがきちんと整備されているタワーマンションのようです。不思議なのは、設計図もなければリーダーもいないのに暗い中でけしていびつにならないということでです。

暗い中でそれぞれの役割分担が状況に応じてできてしまうのですね。完全に意思の疎通が取れていると考えられます。巣全体で1つの生き物のように動いているといえるのかもしれません。生物界では超個体というのだそうです。

沢山の幼虫やさなぎを育てている巣は捕食者にとっては栄養の塊です。オオスズメバチはキイロスズメバチにとって天敵です。人間もある意味天敵でしょう。地方によっては巣を取ってハチの子を食べます。

守るべきものを沢山持ってしまって、沢山の新女王バチを育てるためには、大きな巣と働きバチ、兵隊のような防衛力が必要なのだと考えられます。それがスズメバチの巣が巨大な理由なのかもしれません。