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高尿酸血症とは?

日本国内で高尿酸血症の患者数は約1000万人、そのうち足に激痛がはしるといわれる痛風が約125万人と推定されています。高尿酸血症を自覚していない人も多く、放置すると命にかかわる病気になることもあるといいます。

高尿酸血症
高尿酸血症の原因はプリン体、このプリン体は細胞の中にあるDNAの主成分といわれています。プリン体は肝臓で分解されるときに尿酸という老廃物ができるといいます。

通常プリン体は腎臓や腸で処理されて尿や便として排泄されます。ところが尿酸が作られ過ぎたり、排泄しにくくなったりすると血液中に増えてくる。その状態が高尿酸血症といいます。

増えすぎた尿酸は血液に溶けにくく尿酸の固まりでき、関節の軟骨の表面や関節を包んでいる滑膜の内側などに溜まります。それらが何かの拍子で剥がれるとそれを免疫細胞が異物とみなして攻撃するといいます。その結果炎症が起こるのが痛風といわれています。

痛風を発症したら必ず受診しましょう。痛風の治療は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やステロイド薬、コルヒチンなど飲み薬を使うことによって数日で治まるといいます。

女性ホルモンの1つエストロゲンには尿酸の排泄を促す働きがあるので、痛風は女性より男性の方が多いといい考えられています。但し、閉経後は女性ホルモンが減っていくため次第に高尿酸血症になりやすいといいます。

男性は30~50代で痛風を発症し始めることが多いといいます。子供の頃からの肥満だとその後痛風を起こしやすいといわれています。最近は高尿酸血症の子供が増えているといいます。

肥満の子供の場合、メタボリックシンドローム(高血圧・糖尿病・脂質異常症)の可能性があると考えられています。小児科を受診して尿酸値を含めて詳しく検査を受けることが推奨されています。

様々な病気を引き起こす
高尿酸血症が関係する主な病気は、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、腎臓病などが挙げられます。

尿酸が多すぎると尿酸の塊ができて、それを免疫細胞が攻撃して炎症が起こるといいます。また、溶けている尿酸も血管の壁の中に入り込んでしまうため血管に炎症が起こるといいます。

腎臓、心臓、脳には多くの血管があるので、血管の炎症が続くと病気を起こしやすいと考えられています。血管の壁が傷つくと動脈硬化が進行し、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、腎臓病の原因になるといいます。

高尿酸血症になると尿酸は腎臓に溜まりやすく、尿酸の固まりが結石となり尿管を塞ぐこともあるといいます。そうなると老廃物が溜まり腎臓にダメージを与えて、血尿や激しい腰痛が起こるといいます。

高尿酸血症を数年ほど放置した結果、気がついたら腎臓病というケースも少なくないといいます。自分の尿酸値を知っておくことが重要だと考えられています。高尿酸血症+肥満は、様々な病気の原因になることも分かっています。

高尿酸血症は新型コロナウイルス感染の重症化・死亡と関係するという報告もあります。慶応大学医学部の研究グループによると、新型コロナ感染で入院した345人のうち約8%に高尿酸血症、また死亡に至る危険因子としても関与することも示されました。

健康診断で尿酸値をチェック
尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断、検査結果に要診断などと表記されるので近くの内科を受診することが推奨されています。

その他の生活習慣病や肥満もある場合は、狭心症、心筋梗塞、脳卒中のリスクが高いので早めに受診するようにしましょう。

女性の場合、男性と比べて尿酸値が低めでも腎臓病になりやすいといいます。尿酸値が6.0mg/dLを超えたら、定期的に生活習慣病の有無をチェックし生活習慣を見直すようにしましょう。

成人女性の約5%に高尿酸血症がみられるといいます。尿酸値7.0mg/dLを超えたら早めの受診が推奨されています。

ストレスが多いと尿酸値が上がりやすいといいます。自律神経の乱れが腎臓に影響して尿酸がうまく排泄されないからだと考えられています。