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過敏性腸症候群とは?

腸が過敏になり痛みや便通の異常が出る病気だといいます。日本人の10~13%が過敏性腸症候群といわれています。元々腸の弱い人がストレスにさらされて発症すると考えられています。20~30代に多いといわれています。

過敏性腸症候群の原因
セロトニンのバランス異常
過敏性腸症候群の主な症状は、腹痛、下痢、便秘だといいます。ストレスに関連があるのは脳と腸が自律神経でつながっていて、セロトニンのバランスが崩れてぜん動運動が不安定になるからだと考えられています。

腸が動きすぎると下痢になり、反対に腸の動きが十分でないと便秘が起こるといいます。脳内のセロトニンが不足すると、少しの刺激でも痛みとして感じて腹痛が起こると考えられています。

脳の粘膜の炎症
腸の中の免疫細胞が暴れて粘膜を傷つけることが起きるといいます。細菌やウイルスによる感染性腸炎を発症したあとに過敏性腸症候群になりやすいといいます。

腸内細菌のバランスが崩れる
腸の中には約100兆個の腸内細菌があり、そのバランスが崩れると痛みが起こるといいます。

過敏性腸症候群になりやすい人は、まじめで完璧主義、神経質、ストレスの多い職業、偏食、ヘビースモーカーだといわれています。十分な睡眠をとる、規則正しい生活を心がける、偏食にならない食事の工夫などが推奨されています。

腸に異常がない?
腹痛、下痢、便秘などの症状

危険因子として血便、発熱、体重減少、50歳以上、過去に大腸の病気がある人

大腸内視鏡検査
大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病などがないことを確認

血液検査・便検査
甲状腺機能異常症、寄生虫などがないことを確認

過敏性腸症候群と診断

生活改善と症状に合わせた治療
基本は生活改善、睡眠を十分にとる、運動を行う、食物繊維をとるなどが推奨されています。

それでも症状が改善されない場合は症状に合わせた治療が行われるといいます。

下痢:5-HT3拮抗薬(セロトニンを抑える)

腹痛:抗コリン薬(腸の異常な動きを抑える)

便秘:粘膜上皮機能変容薬(粘液の分泌を促進して便秘を改善)

※プロバイオティクス
ビフィズス菌や乳酸菌など、腸に有用な菌の食品や製剤を併用することもあるといいます。

食物アレルギーが原因の場合は、抗アレルギー薬、気分が落ち込みやすい場合は、抗うつ薬、便秘が続いている場合は、漢方薬の大建中湯(だいけんちゅうとう)などを用いるといいます。