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乳幼児に多い川崎病とは?

川崎病は乳幼児の約7人に1人が発症、特に1歳前後に多いといいます。原因不明で患者数は年々増えているといわれています。

全身の血管で炎症が起って発症すると考えられています。川崎富作医師がこの病気を発見したことから川崎病という病名になったといいます。

最初6つの症状
高熱(100%)、目の充血(90%)、唇・舌の乾燥や充血、全身に発疹、手や足が腫れて指先の皮がむける、首のリンパ節が腫れる(70%)。

川崎病は検査では診断できないので、この典型的な6つの症状が重要だといいます。5つ以上の症状があれば川崎病と診断されるといいます。

他に熱が出てきてからBCG注射を打った跡が赤く腫れて、かさぶたができることもあるといいます。

お子さんが熱があるときなどは、症状をスマホなどで写真に撮ると診断に役立つことがあるといいます。

川崎病は、何らかの感染症的要因が関係して発症するのではないかと考えられています。但し、人から人へは感染しないことは分かっています。

怖いのは心臓の瘤
冠動脈は、心臓に酸素や栄養を届けている血管です。この冠動脈の血管壁が炎症によって弱くなると、血圧に耐えられずにその部分が膨らんで冠動脈瘤ができると考えられています。

冠動脈瘤ができると血液が滞り血栓ができたり血管が狭くてなったりするといいます。心筋にいく血液が不足すると狭心症、冠動脈が詰まると心筋梗塞になるといわれています。

狭心症や心筋梗塞は中年期以降の大人の病気ですが、川崎病の場合は小さな子供に起きるといいます。重篤な場合は死に至ることもあるので注意が必要です。

10日以内に炎症を抑える、熱を下げると冠動脈を防ぐことができると考えられています。

冠動脈瘤を防ぐ治療
冠動脈瘤の発症を防ぐためには、発症から9日の間に薬物治療で血管の炎症を抑えることが大切だといいます。免疫グロブリンとアスピリンを併用することで、冠動脈瘤の発症を大幅に減らすことができるといいます。

免疫グロブリンは血液製剤で、全身の炎症をおさえる効果があるといいます。アスピリンは、血管の炎症を抑え血栓ができるのを防ぐ効果があるといいます。炎症を抑える効果がより強いステロイドを追加することもあるといいます。

川崎病の最新治療として、抗TNF-α薬(インフリキシマブ)、免疫抑制薬(シクロスポリン)、血しょう交換などが挙げられます。症状や血液検査の結果などで使い分けられ、順序や組み合わせは確立していないといいます。

冠動脈瘤ができた場合には、アスピリン、抗血小板薬、抗擬固薬(ワルファリン)などを服用、冠動脈瘤の状態によっては、心臓カテーテル治療、バイパス手術を検討するといいます。いずれにしても定期的な検査が必要だといいます。