分子標的治療薬はこの10年ほどで大きく種類が増えたといいます。しかも特定の遺伝子変異がある場合に非常に有効であるといわれています。
免疫チェックポイント阻害薬でがんが小さくなった人の一部は、この薬を止めても3年以上がんが進行しないという今までにない効果も確認されているといいます。
薬による治療を行う場合
小細胞がん(非常に進行が速い)
・限局型:がんが肺の中に限定している、リンパ節転移があっても肺に限定されている。肺から離れた場所への転移が多いため抗がん剤による治療が中心。抗がん剤+放射線治療の併用を行うといいます。。
・進展型:がんが限局型の範囲を超えて転移いる。抗がん剤が中心。免疫チェックポイント阻害薬を併用することも多いといいます。
非小細胞がん(肺がんの約9割)
非小細胞がんⅠ期 リンパ節転移なし:手術、再発予防で抗がん剤
非小細胞がんⅡ期 肺の中のリンパ節に転移:手術、再発予防で抗がん剤
非小細胞がんⅢ期 気管の周りのリンパ節に転移:抗がん剤+放射線治療
非小細胞がんⅣ期 肺から離れたところに転移:抗がん剤治療が中心
分子標的治療薬
がんの発生に関わる遺伝子が次々と明らかになってきているといいます。分子標的治療薬は、特定の遺伝子変異を持つがん細胞だけを攻撃するといいます。
EGFR遺伝子変異 ← EGFR阻害薬
ALK遺伝子変異 ← ALK阻害薬
ROS1遺伝子変異 ← ROS1阻害薬
BRAF遺伝子変異 ← BRAF阻害薬、MEK阻害薬
分子標的治療薬は、飲み薬 1日1~2回 効果は持続するかぎり続けるといいます。初回治療で使った場合、がんが半分以下に小さくなるケースが6~9割といわれています。
非小細胞がんの約半数の患者さんが分子標的治療薬を使うことが可能だといわれています。他の分子標的治療薬も複数開発中なので使える患者さんは今後増えていくと考えられています。
免疫チェックポイント阻害薬
免疫細胞が活動しないようにブレーキ物質を出すがん細胞が現れることがあるといいます。その結果がんが増殖してしまいます。
免疫チェックポイント阻害薬は、がんがブレーキ物質を出さないようにブロックする薬だといいます。すると免疫細胞ががん細胞を攻撃してがんを死滅させると考えられています。
遺伝子検査の結果、変異がない場合に免疫チェックポイント阻害薬を使うといいます。免疫チェックポイント阻害薬を2~3週に1度点滴します。変異を発見した場合は先に分子標的治療薬を使うといいます。
進行がんや再発したがんと診断されたら、まず遺伝子検査を受けることをガイドラインで推奨されています。また最近はブレーキ物質 PD-L1(たんぱく質の1種)の検査も行うといいます。この場合免疫チェックポイント阻害薬の効果が高いと予測されるといいます。
免疫チェックポイント阻害薬を単独使用の場合は、がんが半分以下になる人は約2割。但し、効果がある人は長続きすることが少なくないといいます。全体の1割強が3年以上効果が持続したといいます。
全体の約5%の人は薬を止めたあとも効果が持続したそうです。また、免疫チェックポイント阻害薬と抗がん剤を併用すると効果が上がることが分かっているといいます。


