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半月板損傷とは?

太ももの骨「大腿骨」と、すねの骨「脛骨」の端の表面は軟骨て覆われている。その骨と骨の間で、衝撃の吸収と膝関節を安定させる役割を果たしているのが半月板。その半月板が破れたり、切れたりする膝の病気が半月板損傷になります。

膝は曲げたり伸ばしたりするだけではなく、ねじりなどの複雑な動きによって負担がかかり、40歳を過きた頃には半月板は劣化しているといわれています。半月板損傷を放置していると衝撃を吸収しないので変形性膝関節症になってしまうといわれています。

半月板損傷の症状
膝の痛みの原因は、切れ目が入り半月板が動いたり、軟骨が傷んだことによる炎症などが挙げられます。安静にしている時はあまり痛くないのが特徴です。

主な症状としては、膝の引っ掛かり感、膝に水がたまる、などが挙げられます。急に膝が動かなくなるのは、切れた半月板が中央にずれて挟まるためで、ロッキングと呼ばれています。

炎症が治まれば、徐々に動かしていけば自然と回復するケースが多いといいます。X線検査では半月板が映らないので、有効な手段としてMRI検査が行われます。

半月板損傷の治療法
・安静
腫れている、痛みが強い間はスポーツ活動などを一時休止。

・足底板
足底板は医療用の靴の中敷。損傷した部分に負荷がかからないようにして悪化を防ぐ。

・痛み止めの薬
消炎鎮痛薬の、飲み薬、塗り薬、貼り薬などを使用。

・運動
大腿四頭筋を鍛える運動が基本。

あおむけに寝転がり、片方の膝を軽く曲げる。伸ばしたほうの脚をゆっくりと上げて5秒間静止し、ゆっくりと下ろす。左右それぞれ20回が目安。

・ヒアルロン酸注射
関節の動きを滑らかにして痛みを抑える。弱い抗炎症効果が期待できる。

半月板損傷の手術
<縫合術>
切れた半月板を元の位置に戻して縫い合わせる手術。半月板の外側に近い部分に損傷がある場合に適応される。

半月板の機能を温存できるメリットがある。半月板は血行の少ない組織なので、回復まで時間がかかるというデメリットもあるといいます。

術後は荷重制限、術後4~5週間術後は全荷重、術後3か月でランニング開始、術後6か月での本格的なスポーツ復帰が目標になります。

<部分切除術>
半月板の内側の小さな損傷がある場合に適応される。縫合術を行っても治癒が期待できない損傷。

回復が早いメリット。術後から歩行可能。術後1週間ほどで日常生活に支障がない程度まで回復。

但し、関節への安定性を保つ半月板の機能が失われるので、軟骨がすり減って骨が変形してしまう、変形性膝関節症になりやすくなるデメリットが考えられます。現在はできる限り縫合術を行うことが主流になっているといいます。