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女性の更年期とは?

更年期世代
女性の更年期は、閉経を挟んで前後各5年ほどの約10年間を指します。閉経の時期には個人差がありますが、大体50歳位が平均的な閉経年齢。閉経を50歳とした場合、45歳~55歳が更年期にあたるといいます。

現在の更年期世代の女性は、働く女性の約8割合といわれています。しかし、更年期世代の女性を対象に行われたアンケート調査によると、2人に1人が更年期障害の症状を理由に「昇進を辞退したことがある」という結果でした。

バリキャリでなくても、家事や仕事で以前だったらありえないようなミスをしたり、気力が低下して、今までできていたことができなくなったりするかもしれません。でもそれらはあなた自身のせいではなく、更年期のせいなのです。そして、更年期は必ず終わる時がやってきます。自分を責め過ぎる必要はありません。

更年期の症状
代表的な症状はホットフラッシュと呼ばれるのぼせ、ほてり、発汗などです。特に運動したわけでもないのに、急にカーッとほてってのぼせたり、寝汗でパジャマがぐっしょり濡れてしまったりすることもあるといいます。

他に手足の冷え、だるい、疲れやすい、眠れない、クヨクヨ、憂うつ、イライラ、頭痛、動悸、肩こり、関節の痛み、めまい、耳鳴り、物忘れ・記憶力の低下、腟の乾燥、性交痛など様々な症状があるといいます。

更年期の症状が現れる最大の原因は、女性ホルモンの減少とゆらぎだといいます。それに加えて、なりやすい性格や環境のストレスも影響すろと考えられています。

真面目で頑張り屋、神経質、完璧主義といった性格の人は、更年期の症状を感じやすい傾向にあるといわれています。またこの時期の女性は、仕事や子育て、子供の巣立ち、介護など環境のストレスも多く存在します。そうしたストレスが大きいと、更年期の症状が重くなることが知られています。

波乗り上手になろう
女性ホルモンの中でも、特に更年期に大きく影響するのはエストロゲンというホルモンです。エストロゲンの最大の役割は妊娠と出産ですが、他にも骨や血管を丈夫にする、コレステロールを調節する、記憶力や集中力を保つ、肌や髪の潤い・張りを保つ、気持ちを明るくし、精神を安定させるといった女性の心と体を健やかに保つ効果もあるといいます。

エストロゲンの分泌量は、思春期に入るとどんどん分泌が増え、妊娠・出産の適齢期とされる20~30代にピークを迎えます。そして、40代半ばから50代半ばにかけて急激に減少し、60代以降はほとんど分泌されなくなるといいます。このエストロゲンが急激に減少する時期が更年期で、しかもただ下がるのではなく、大きくゆらぎながら下がっていくといいます。

エストロゲンは卵巣から分泌されます。年齢と共に卵巣の働きが衰えていくと、エストロゲンの量も自然と減っていきます。すると、脳は「エストロゲンが足りない、もっと出しなさい」と卵巣に指令を出します。

しかし沢山分泌できる日と少ししか分泌できない日があるので、そのためにエストロゲンの分泌のゆらぎが生まれると考えられています。このゆらぎによって脳は混乱し、自律神経が乱れてしまいます。これが様々な更年期症状の原因といわれています。

閉経すると、卵巣からエストロゲンが分泌されなくなるので、ゆらぎも収まるといます。但し、骨や血管を守ってくれていた効果もなくなるので、骨粗しょう症や動脈硬化、脂質異常症などの病気のリスクが上がると考えられています。

エストロゲンのゆらぎを小さくするためには、栄養バランスの取れた食事、適度な運動、質のいい睡眠を心がけるようにして、規則正しい生活を送るようにしましょう。

それでも、アンチエイジングばかりでは疲れてしまいます。更年期を自分の心と体を見直すいい時期だと捉え、ウェルエイジング素敵な年のとり方を考えることも大切なのではないでしょうか。

女性は40歳を過ぎるとホルモンバランスが大きく変化しがちで、子宮体がんや卵巣がんのリスクも上がってくるといいます。また、更年期と思っていたら、実は甲状腺の病気やうつ、関節リウマチ、メニエール病、貧血、五十肩など、他のの病気が隠れていたということもあります。

そのため、女性の体をトータルに相談できる婦人科のかかりつけ医をもつことが推奨されています。また日本女性医学学会の「女性ヘルスケア専門医」に認定されている医師は、更年期を含めた女性のヘルスケアについての専門的な知識を持っています。同学会のホームページ http://www.jmwh.jp/ で全国の専門医を検索することができます。