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心不全の3つの新薬とは?

心不全はこれから高齢者に激増するといわれている。2005年には約100万人だったのが、2030年には約130万人を超えると考えられている。一方で予防できる、早期発見すれば進行を抑えられる病気でもあるといわれている。

見落とされやすい症状
加齢とともに心臓の働きが低下、病気があると心臓の機能がより悪くなる。原因で多いのが、心筋梗塞、高血圧。高血圧の治療ができていない人の多くは心不全の可能性が高い。

高血圧の人が4,000万人以上いるといわれており、心不全が増えていく要因と考えられている。他の原因として、狭心症、不整脈、弁膜症、心筋症、心筋炎、心アミロイドーシス、糖尿病などが挙げられる。

心不全になると、ポンプ機能が低下して、血液の流れが滞り血液中の水分が染み出す。それが肺に溜まると息切れ、体に血液中の水分が溜まるとむくみが生じる。

このような息切れの悪化は、坂道や階段で、平地を歩いても、安静時にもというように進行してくる。心不全によるむくみは、くるぶし、足の甲、すね、皮膚がへこむなど足に起こりやすい。朝からむくむ。

その他の症状として、食欲不振、腹部膨満感、疲れやすい、体重増加などが挙げられる。1週間で体重が3~4kg増えることもある。体重増加の原因が水分(むくみ)。

急性心不全の場合、入院中死亡5%、1年内に死亡20%、再入院25%と命の危険性が高い。

心不全どう進行する?
ステージA、B 予備軍

ステージC、D 心不全発症

<ステージA>
生活習慣病
高血圧
糖尿病

<ステージB>
心臓の働きに異常
心臓病

<ステージC>
息切れ
むくみ

<ステージD>
治療が難しくなる

心不全は予防が大事
ステージA、Bの治療を確実に行う。

生活習慣の改善が重要。
・減塩

・肥満解消

・禁煙

気になる症状あある場合、内科、循環器内科、呼吸器内科、腎臓内科などいずれかを受診しよう。

高血圧や糖尿病がある人は、症状がなくても隠れ心不全の可能性があるので、定期的に心臓の機能を診てもらうようにしよう。

新薬が続々登場
治療の基本は、心不全の原因となる生活習慣の改善や持病を治療する。心臓に負担をかけないための薬をしっかり飲むこと。

更に3つの新薬:2021年3月改訂。心不全診療ガイドライン掲載。

ARNII
①血圧を下げる ②心臓を守るホルモンを増やす 同時に2つ働きをする。入院が約20%減ったという報告あり。

SGLT2阻害薬
糖尿病のない心不全の人にも有効。尿量を増やし余分な水分、塩分を排出すると考えられている。症状が軽い人、高齢者、腎機能が低下している人などに幅広く使用できる。

イバブラジン
心拍数だけを下げ心臓を休ませる。よりきめ細かい治療が可能。