新型コロナのオミクロン株は、欧米では過去最多の感染者数を記録している。日本でも感染者が急増している。
味覚、嗅覚の異常が少ないため風邪との区別がしづらく、気づかないうちに感染を広げてしまうという可能性がある。
オミクロン株の感染力
厚労省感染症対策アドバイザーリポート(2022年1月13日)によると、オミクロン株の実行再生産数はデルタ株の2.77倍。
オミクロン株は30以上の変異があり、その大半がスパイクタンパク質で人間の細胞と結びやすくなっていて感染力が強くなっていると考えられている。
またオミクロン株はワクチンが効きにくい、潜伏期間が短いなどが感染者数の増加の要因といわれている。
アメリカのCDCによると、感染から発症までの潜伏期間は約3日間、通常の新型コロナよりも2日短いという報告がある。
感染源になるまでの時間が短くより早く人にうつしてしまう。
イギリスのインペリアルカレッジからの報告では、デルタ株感染者よりも病院にかかるリスクは15%低く、一晩以上入院するリスクは40~45%低いという。
英国保険安全歩省庁からの報告では、オミクロン疑い例も含めた約50万件のデータから緊急入院のリスクはデルタ株より1/3程度になっている。
オミクロン株は肺で増殖しにくい性質があるため重症化しにくいと考えられている。
沖縄県の1月1日までのオミクロン株の感染者に関する報告では、症状は発熱72%、咳58%、だるさ50%、喉の痛み44%。味覚や嗅覚の異常は2%。
重症化のリスクが低いとはいえ、感染すれば10日以上の療養が必要で後遺症に悩む可能性もある。
体調の異常を感じたらオミクロン株の感染を疑い慎重に行動し、医療機関を受診しよう。
3回目の接種について
新型コロナワクチンは時間が経つにつれて効果が低下することが分かってきた。
ファイザー製ワクチンの感染予防効果は、2回目接種1か月以内は88%、5か月後は47%。
オミクロン株に対してはワクチン効果が落ちてしまう。
オミクロン株に対する入院を防ぐ効果は、6か月まで72%、6か月以降52%、3回目接種88%に上昇する。
重症化予防のためにも追加接種を積極的に受けてほしい。
医薬品医療機器総合機構 審査報告書による接種後の副反応(ファイザーワクチン)は、
<接種部の痛み>
2回目 78.3%
3回目 83.0%
<けん怠感>
2回目 59.4%
3回目 63.7%
※頭痛、筋肉痛、発熱(38℃以上)については3回目の方が2回目より低くかった。
日本の初期調査でも2回目と3回目の副反応には大きな違いはなかった。
但し、脇の下の痛み、リンパ節の腫れの頻度が高い。
副反応のほとんどが接種翌日、翌々日がピークですぐに改善する。
開発が進む新薬
オミクロン株のワクチン開発、ファイザーは生産開始3月中に準備可能。
モデルナはまもなく臨床試験を開始する予定。
アメリカ国立衛生研究所のガイドラインでソトロビマブの投与が推奨されている。
飲み薬のモルヌピラビルは、変異した部分の影響を受けないためオミクロン株に対しても有効と考えられている。
5日間きちんと飲み切る必要がある。但し、妊婦や18歳未満の人は服用できない。
飲み薬の新薬 抗ウイルス薬のニルマトレルビル/リトナビルは1月14日に承認申請。
入院、死亡のリスクが約9割低下するという。


