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治りにくい大人の中耳炎!?

耳が痛い! 耳が痛くない?
ウイルスが耳管を通ってきて鼓膜の裏側が痛くなるのが急性中耳炎、鼓膜が赤く腫れる。痛みの他発熱や耳垂れ、耳が詰まったような不快感などが起こる。

急性中耳炎の治療は、軽症中等症で抗菌薬3~7日程度。重症の場合は、鼓膜切開術で内耳に溜まった膿の排出、また内耳障害にはステロイド薬の投与。のどや鼻の治療も同時に行う。

鼓膜に穴が空きそれを繰り返す慢性中耳炎は痛みがない。その治療は、飲み薬や点耳薬。鼓膜形成術、鼓室形成術などが行われる。

滲出性中耳炎といって、鼓膜の奥の中耳腔に滲出液と呼ばれる液体が貯留する病気も痛みが出ない。発熱もなく気づきにくい。

症状としては、耳が詰まった感じ、聞こえが悪い、耳の中で自分の声が響くなどが挙げられる。

<滲出性中耳炎の治療>
・保存療法
気道粘液を調整すること飲み薬、耳管通気。

・手術
鼓膜換気。チューブ留置術。

真珠腫性 早めに手術
真珠腫は鼓膜から出る病的な耳垢、それが溜まると周りの骨を溶かす性質があり非常に危険。

真珠腫性中耳炎の初期は、耳が詰まった感じ、聞こえにくいなどの症状がある。内耳障害が出ると、耳鳴り、難聴、めまいなどが起こる。

更に悪化すると、顔面神経をおかし顔半分が動かなくなる。また脳まで達すると髄膜炎などを起こし命に関わることもある。

真珠腫性中耳炎の治療は早期に手術、確実に取り除くことが必要。

アレルギーが原因
アレルギーが原因で好酸球という白血球が増殖、耳管に炎症を起こし滲出性中耳炎になる。

好酸球性中耳炎は、アレルギー性の副鼻腔炎や気管支喘息などと合併して発症することが多い。

耳が詰まった感じ、難聴や耳鳴りなどの症状が出る。両耳で発症することが多く、急激に難聴が進行する場合もある。

好酸球性中耳炎の治療は、抗菌薬はきかないので、ステロイドで好酸球の働きを抑える。

軽症:ステロイドの点耳、鼓室注入+抗アレルギー薬の内服

重症:ステロイドの内服++抗アレルギー薬の内服

※内科と協力しアレルギー治療を強化した結果、好酸球性中耳炎も改善した。