すい臓がんによって年間37,000人以上も亡くなるという。5年生存率はがんの中でも特に低く、治療が難しいといわれている。
原因は早期発見が難しい。初期症状がほとんどないため異変に気づきづらいためだ。
そんな中で、ステージ0での発見も実現し注目を集めている。ポイントは自分のリスク因子を知ること。
すい臓がんの危険因子
すい臓がんの家族歴
4.5~32倍
慢性すい炎
13.3~16.2倍
喫煙
1.7~1.8倍
肥満
1.3~1.4倍
糖尿病
1.7~5.4倍
大量飲酒
1.1~1.3倍
危険因子が2つ以上、糖尿病は1つでも腹部超音波検査をうけることが推奨される。
相談先が分からない場合は、地域のがん診療連携拠点病院の相談センターで尋ねるとよい。
また、人間ドックで受けられるがオプションの場合もある。
すい管の異常、すいのう胞などがあった場合は中核病院へご相談下さい。
すい臓がん手術
複雑で技術的にも高度、術後の合併症が多い。
1.術前化学療法
抗がん剤→手術→抗がん剤で治療成績アップ。
がんのとげをたたくことで、よりきれいに取り切れる。
目に見えない小さいがんをたたいておく。再発の予防。
手術前の抗がん剤 2~4か月行う。2年生存率約10%上昇。
これまでは手術できる約2割、グレーゾーン約1割、手術できない約7割。
切除できなかったがんが抗がん剤治療で手術可能になる。
(コンバージョン手術)
切除不可能の患者のうち1割程度。
【条件】
がんの大きさが十分小さくなる。
腫瘍マーカーが正常値まで低下。
別の臓器への転移がない。
体力が十分残っている。
2.ロボット支援手術
まるで自分が小さくなってお腹の中に入っているような感覚で手術しているという。
従来の開腹手術よりも痛みが少ない、回復が早い。
ロボット支援手術ができるのは今のところステージ2まで。
2020年に保険適用、現在は大学病院などで行われている。
今後全国で行われることが期待されている。
積極的リハビリ
手術に向けて体を鍛える。
それが合併症リスク減る。回復が早くなることにつながる。
患者が主体的に取り組むことで術後の経過が良くなる。
術後半数の人が何らかの合併症を経験するという。
すい液漏になりすい液が溜まると、強力な消化液なので危険。
ほとんどは時間とともに自然に治る。
体力があるとすい液漏の治りが早い。
肥満の人はすい液漏のトラブルが多い。
手術で体力低下。
全身麻酔によるたんの増加、そこで呼吸の訓練が必要。
<呼吸の訓練>
肺活量を最大値まで引き上げる。
一旦息を吐ききって、呼吸練習器具で息を吸い込む。
男性2500ml、女性2000mlが目標。
手術が決まった段階から前日まで行う。
1日10回 2~3セットが目安。
術後は翌日から体力に合わせて行う。
<体力をつける>
手術前は
ウォーキングを丁度良いから少しきつい程度で
15分~30分行う。
スクワット、かかと上げなども行う。
手術翌日は、ベッド周りを歩くことから。
理学療法士がアドバイスをして進めていく。
<食事術>
手術前は、体力をつけるために、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など、たんぱく質を含む食品が推奨される。
食事指導で血糖値のコントロールを行う。
糖尿病の治療を行う場合もある。
術後は、すい液が減少するので、油もの、更新料、カフェインなどを控える。
きのこ、こんにゃく、海藻類、根菜類などは消化されにくい食材なので、細かく刻んでから小鉢程度の量を食す。
食事量、体力が回復したら、術後の抗がん剤治療ができる。


