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糖尿病と歯周病は深い関係があった!?

歯周病知らぬまに進行
歯周病は歯ぐきなどに炎症が起こる病気です。原因は歯と歯茎の間にできるプラーク。様々な細菌が繁殖した塊です。これが歯の表面に付着し炎症を起こすといいます。

歯周病の炎症は歯茎から始まるといいます。進行すると歯と歯ぐきのすき間が広がります。歯周ポケットといいます。

そこに菌が入ると歯を支える骨も壊れていきます。最後には歯が抜け落ちてしまいます。多くの場合、歯周病は5~10年位ゆっくりと進行していくので気づきにくいといいます。

40歳を過ぎるころから急に増えることが知られていて、55歳以上になると半数以上で歯周病が進行しているということが報告されているといいます。

40歳以上で歯を失う原因の多くは歯周病だといわれています。また、日本人は歯の健康を他の先進国に比べて余り気にかけないといわれていて、長生きしても歯の多くを失うという残念な報告もあるといいます。

糖尿病と歯周病
糖尿病があると歯周病になりやすく歯周病が悪化しやすいといいます。しかも歯周病があると、糖尿病になりやすく糖尿病が悪化しやすい、まさに悪循環です。しかも、糖尿病や歯周病が重くなるほどこの影響も大きくなると考えられています。

糖尿病では免疫が低下することが知られています。また、高血糖の状態では白血球などの働きが低下してしまい、様々な感染症にかかりやすくなるといいます。プラークの菌に対しても抵抗力が低下するため歯周病になりやすくなるといいます。

また糖尿病の高齢者などでは唾液の量が減るといいます。唾液が減ると菌が繁殖しやすく、更に高血糖では歯の組織が劣化したり血行が悪くなることで、歯周病が悪化するといわれています。

歯周病の菌から出る毒素が血液を介して全身に広がり、それがインスリンの働きを低下させ血糖値を上げると考えられています。また歯周病による炎症が関係するといいます。

炎症は生体の傷害に対する防御反応ですが、その防御反応のため特殊な細胞が集まるといいます。すると様々な伝達物質(炎症物質)が体内を駆けめぐり、そうした細胞や炎症物質が、やはりインスリンの働きを妨げてしまうと考えられています。

糖尿病で喫煙する人、肥満の人は特に歯周病になりやすいといいます。歯周病になると糖尿病の合併症も悪化するといいます。その1つが動脈硬化です。動脈硬化は血管の慢性炎症、歯周病の炎症がとびひして動脈硬化を悪化させることもあるといいます。

歯周病の治療
自分が歯周病になっていないかどうか、下記の項目でチェックしましょう。

▽歯ぐきがムズムズしてかゆい
▽歯ぐきが浮いた感じで腫れぼったい
▽歯を磨くと歯ぐきから出血する
▽朝起きたとき、口の中がネバネバしている
▽歯ぐきを押すと血が出る
▽口臭を指摘されたことがある、自分で口臭があると感じる

これら6つのうち3つ以上当てはまる場合、軽度から中程度の歯周病が疑われます。

糖尿病の人が歯周病を治療すれば、糖尿病も改善するといいます。歯周病の毒素や炎症がなくなれば、それが全身に広がることもなく、インスリンの働きが改善して血糖値が下がりやすくなると考えられています。

2型糖尿病で歯周病の治療によって、血糖値の平均を反映するHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は0.29~0.66パーセント低下することが分かりました

小さい数値に思えるかもしれませんが、糖尿病を治療していてこれだけ下げるのはかなり難しく、糖尿病の薬を1つ新たに使い始めた時の効果に匹敵するといいます。