歯周病は成人の7割がかかっているといわれており、歯を失う原因になるばかりでなく全身の様々な病気につながるおそれがあると考えられています。
歯周病は
歯周病の原因はプラーク(歯こう)で口の中にいる細菌とその代謝物の塊です。口の中全体の細菌は300~500種類以上、1000分に1gのプラークの中に1億~2億個の細菌が生息しているといいます。
歯磨きをしないと悪玉菌が増える環境になりやすいといいます。プラークの中の歯周病菌は、歯と歯肉の境目から侵入しようとして悪さを始めるといいます。歯肉が赤く腫れる歯肉炎が初期症状と考えられています。
進行すると歯と歯ぐきの隙間が深くなり、歯周ポケットができてしまいます。炎症が更に進行すると歯を支えている歯槽骨溶けるといいます。歯周病は歯肉炎から歯周炎へと進行していきます。
歯周炎の症状として、歯肉の腫れの範囲が大きくなる、歯がぐらぐら揺れるなどが挙げられます。症状により、軽度、中等度、重度に分類されます。
全身にも悪影響
歯周病は全身に様々な影響を及ぼすことが分かっています。脳梗塞、心臓病、誤えん性肺炎、糖尿病、慢性腎臓病、早産・低体重出産、非アルコール性脂肪性肝炎、がんなど。
また、歯周病によって歯を失うと噛む力の低下や機会が減少し、認知症を発症するリスクが高まるといわれています。
認知症との関係
認知症の割合は、アルツハイマー型認知症67.6%、脳血管性認知症19.5%、その他9%。
アルツハイマー型認知症は、脳内に溜まった異常なたんぱく質により神経細胞が破壊され脳に萎縮が起こる病気です。症状として、軽度の物忘れから徐々に進行しやがて時間や場所の感覚がなくなっていくといいます。
九州大学私学研究院の武州准教授のグループによる、歯周病とアルツハイマー型認知症の研究では、中年マウスに歯周病菌を3週間連続で投与した結果、脳に異常なたんぱく質アミロイドβが10倍になったといいます。
血液脳関門の血液側には脳血管内皮細胞があります。それにはアミロイドβを脳に取り込むラージという受容体があって、歯周病菌がラージを増やしてアミロイドβを脳内に輸入させることが分かったといいます。
認知症の1つの要因として歯周病が考えられます。歯周病を治療・予防することが非常に重要になります。歯で噛むという刺激で脳を活性化することも大事、脳や全身疾患に対する歯周病の脅威を防げると考えられます。


