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関節リウマチの治療最新情報!?

関節リウマチは発症から2年以内に急速に関節が破壊されるといわれています。以前は、関節リウマチに対する有効な薬はありませんでした。

現在では、炎症や炎症の原因となる免疫の異常を起こりにくくする薬が次々と登場しているといいます。

第一選択薬 メトトレキサート
メトトレキサートは抗リウマチ薬で、約8割の患者さんが服用しているといいます。炎症に関わる細胞の増殖に葉酸が必要で、メトトレキサートはこの葉酸をブロックします。更に関節の変形を止める効果もあるといいます。

メトトレキサートは飲み始めてから早ければ2~4週間、遅くとも8~12週間で効果が現れるといいます。薬の効果が現れるまで、関節の痛みやこわばりなどの症状が辛い場合は、痛み止めの薬やステロイド薬を少量短期間併用することもあるといいます。

メトトレキサートの効果は、約7割が関節の痛みや腫れが軽くなり、約3割が寛解といって病気が落ち着いて安定している状態が保たれるといいます。

副作用としては、口内炎、胃腸障害、肝障害が起こることがあるといいます。口内炎ができた場合は、胃腸障害や肝障害が起こっている可能性があるので担当医に伝えましょう。葉酸製剤を服用することで、副作用を予防したり、軽減することができるといいます。

胎児に影響を及ぼす可能性があるので、妊娠中の女性、妊娠を希望している期間はメトトレキサートを使わないといいます。その場合は、サラゾスルファピリジン、ブシラミン、イグラチモド、レフルノミドなどを使用するといいます。

種類が増加 生物学的製剤
メトトレキサートなどによる治療を、2~3か月行っても効果が不十分な場合は、生物学的製剤の追加が検討されるといいます。生物学的製剤は、炎症を引き起こすサイトカインというたんぱく質などを標的に作用するといいます。

○点滴:インフリキシマブ
○点滴・注射:トシリズマブ、アバタセプト
○注射:ゴリムマブ、エタネルセプト、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、サリルマブ

※どの薬も効果・安全性・費用の面で余り差がないので、医療機関で受けた方が安心、あるいは自分で注射できる方を選びたいなど選択することが可能です。投与から2~4週間で効果が現れるといいます。

生物学的製剤にはバイオシミラーというジェネリック医薬品もあります。現在はインフリキシマブBS、エタネルセプトBS、アダリムマブBSの3種類があります。

先発医薬品と同等の効果が得られ価格が安いのが特長です。生物学的製剤の副作用は、アナフィラキシー、赤くなる、痒み、肝機能など血液検査値の異常、感染症などが挙げられます。

新たに登場 JAK阻害薬
JAK(ヤヌスキナーゼ)とは、炎症を起こすサイトカインの情報伝達を担う酵素。阻害薬は、このJAKの働きを妨げることで関節の腫れ、痛み、破壊を抑える飲み薬です。

トファシチニブ、バリシチニブの他、2019年に登場したペフィシチニブ、2020年に登場したウパダシチニブ、フィルゴチニブの5種類あり、治療効果は生物学的製剤とほぼ同じだといいます。

メトトレキサートなどの抗リウマチ薬や生物学的製剤による治療で、効果が不十分な場合に使用が検討されるといいます。

副作用としては、肝機能など血液検査値の異常、感染症、帯状ほう疹などが挙げられます。帯状ほう疹は、一時的に薬を止めれば殆どの場合JAK阻害薬を再開できるといいます。

自己判断で薬の量を減らしたり、中止すると症状が悪化する恐れがあるので注意が必要です。また破壊が進む前に手術について担当医に相談しましょう。