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筋肉が衰えるとどうなる?

筋肉は20代をピークに衰え始め、60歳以降は年に1%ずつ減少するといわれています。転倒や骨折のリスクが高くなり、更に感染症にかかったり、糖尿病になったりするリスクを高めるという報告もあるといいます。

サルコペニアとは?
サルコペニアは、Sarx(筋肉)とPenia(減少)というギリシャ語を組み合わせた造語です。筋肉は新しいものが作られる合成と、古いものが壊される分解を繰り返しているといいます。

加齢、運動不足、栄養不足が続くと、合成より分解が上回ってしまい筋肉の量や質が急激に低下するといいます。この状態をサルコペニアといいます。

運動不足になると筋肉の細胞や線維が減少して筋肉が低下してしまう。ある研究によると2週間運動を全くしないと、高齢者は筋肉量が平均1/4減少したという報告もあるといいます。栄養を摂らずに運動すると筋肉が痩せてくるといいます。

サルコペニアは、AWGS(アジアサルコペニアワーキンググループ)の診断基準によって判定されるといいます。

・筋力:握力が男性28kg未満、女性18kg未満が筋力低下

・身体機能:歩行速度が1.0m/秒未満の場合、身体機能低下

※筋力低下か身体機能低下のどちらかがあれば次に筋肉量を測定するといいます。

・筋肉量:手足を筋肉の重さ(BIA測定)÷身長(m)の二乗 = 男性7.0kg/㎡未満、女性5.7kg/㎡未満 → サルコペニア

サルコペニアでは、下半身の筋肉から減少する、歩く速度が低下する、入浴やトイレなどの動作が行いづらい、体のバランス機能が悪くなり転倒や骨折の危険性が増すなどが挙げられます。

筋肉量の減少は、リンパ球が減り免疫力が落ち感染症にかかりやすくなる怖れがあるといいます。またサルコペニアによって、むせやすくなったり痰が出せなくなることが肺炎の原因になると考えられています。

筋肉は糖を蓄える機能があるので、筋肉量が減ると血糖値が変動しやすくなり糖尿病のリスクが高くなる恐れがあるといいます。

サルコペニアのチェック
指輪っかテスト
いすに座り両足を床につけます。前かがみになり、利き足でない方のふくらはぎの1番太いところを、両手の親指と人さし指で囲みます。

指先どうしがつかずにふくらはぎを囲めない場合、サルコペ二アである可能性はほとんどないと考えられます。

指先がつく場合サルコペ二アのリスクが少し高くなる、左右の指が重なる場合は更にリスクが高くなると考えられています。

指先どうしがつかない場合を1倍とした場合、丁度ど囲める場合は2.4倍、隙間ができてしまう場合は6.6倍サルコペ二アの可能性が高いとされています。

5回イス立ち上がりテスト(膝や腰に痛みがある場合は行わない)
イスに座った状態で両腕を胸の前で組む、できるだけ速く立つ・座るを5回繰り返す。12秒未満は身体機能正常、12秒以上は身体機能低下と判定されるといいます。

下半身に筋トレは、3~4秒かけてゆっくり立ったり座ったりを10回繰り返す。習慣化することが推奨されています。

たんぱく質を摂って筋力アップ
筋肉に必要な栄養素たんぱく質は、肉、魚、卵、牛乳などに多く含まれる動物性たんぱく質と、豆類などに多く含まれる植物性たんぱく質があり、バランスよく摂るようにしましょう。

体重(kg)x1g=成人のたんぱく質の1日の必要量(g)

体重(kg)x1.2~1.5g=サルコペ二ア対策

ビタミンD(魚やきのこ類に含まれる)は、たんぱく質の合成を促し効率的に筋肉を増やすことができるので一緒に摂ることが望ましい。

サルコペ二アでは、かむ力、飲み込む力、呼吸する力も低下するので、舌先を上あごに強く押し付け5~10秒間保つ、舌の筋トレが推奨されています。

※腎臓病のある人はたんぱく質の摂取制限があるため医師とご相談下さい。