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日本最古の時計台とは?

出石町の辰鼓楼
最古の日本の時計台というと北海道の札幌市時計台が有名。しかし兵庫県豊岡市出石町にある辰鼓楼という時計台も同時期に稼働していて地元では最古と考えられてきた。

札幌市時計台の稼働日が明治14年8月12日、辰鼓楼も明治14年に稼働したが日付は140年間不明だった。

明治14年は間違いないので最古でいいだろう。ぼやってしているのが浪漫があっていいとして詳しい日付はそっとしておいた。

ところが、Sさんが余計な疑問を持ってしまった。Sさんは蕎麦職人のかたわら、時にはバンドで弾けてしまう町一番のお調子者だった。

なんで真実を追求しないのか?恐れていないでちゃんと調査しようと、歴史学者でもなんでもないSさんはたった1人で稼働した日付を調べ始めた。

時計台稼働140周年
2020年は辰鼓楼の時計台稼働140周年、コロナ自粛でそば食い大会、お城まつりなど全部のイベントが中止になって観光客も激減。

札幌市時計台と辰鼓楼、本当はどっちが古いのか問題を解決すれば町が盛り上がるかもしれないとSさんは考えた。

札幌が8月ということは、3分の2(60%)の高確率で辰鼓楼の方が古い可能性が高いと考えたからのようだ。Sさんは1人で勝手に歴史的大博打に出ることにした。

140年の謎が一瞬で解明
嘘みたいな奇跡が連発して、わずか2か月で真実にたどり着いた。

奇跡1.歴史解析者の石原由美子さんが、家から歩いて2分のところに住んでいた。

町の文化財室を通して正式に依頼する。この石原さんから重要な手掛かりとなる証言を得る。

それは町内で一番古い弘道小学校を調べてみては?

奇跡2.弘道小学校の校長先生が

「そういえば校長室の金庫に明治っぽい日誌があったなぁ…」と言い出した。

金庫を開けてもらうと、ほとんどの日誌はなかったが奇跡的に明治14年の日誌(上下)全部が残されていた。小学校内や近所での出来事も詳細に記載されていた。

「明治14年9月8日辰鼓楼修繕落成につき本日12時より報鼓す」と書いてあり、2番が確定する。

歴史的な辰鼓楼という時計台の謎を解いてしまいSさんは苦悩する。消えてなくなりたいと悩んだ。

1か月後に報告するが出席者は全員絶句したという。ところがSさんは記者会見を開いた。その後ヤフーニュースのトップを飾り全国区の話題になった。

ツイッターでは応援メッセージが届いた。「2番目でも辰鼓楼の価値は色あせることはありません。大切に守ってきた豊岡の方々に敬意を表します」