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かっこ良く生きたい!?

自分がかっこ悪く感じる時ありませんか。もしかしたら誰もが持っている悩みなのかもしれません。

そのヒントを考えるのに参考になるのが日本の哲学者の九鬼周造(1888-1941)氏です。日本独自の精神性を西洋哲学で分析した人です。

明治の半ば伯爵家の4男として生まれ、東京帝国大学哲学科に進学、その後34歳でヨーロッパに8年間留学したといいます。当時としては異例の長期にわたる留学でした。

西洋哲学を学びながら、日本の考え方の奥深さに気がつきます。西洋は善と悪のようにどちらかに割り切る一元的な考え方。

一方日本では、善とする神でもイタズラしたり、悪とする鬼でも神とあがめられたり、相反するものを曖昧なまま共存するという考え方です。

いき
九鬼が研究したのは「遊女」です。ヨーロッパでは遊女は半ば死せる存在である、日本では芸者が社会の中で一定の役割を果たしていることを知るとヨーロッパ人は驚いたといいます。

日本の芸者は芸事だけではなく、茶道や和歌など高い教養を身に着けた才女という一面がありました。遊郭という日陰の世界の住人と思われがちですが、日向の世界からも一目置かれていた存在だったのです。

九鬼は意気(いき)という美意識に注目、あの人は粋だねえのルーツになるといいます。

「いき」な人とは?
全部喋らない去り際がきれい、型にはまらない自由な生き方、風を感じる、人間の中身

「いき」と「野暮」何が分けるのか?
「野暮」は自分勝手、「いき」は人のために尽くす、「いき」は我慢、過ぎるは「いき」じゃない、「いき」は自由「野暮」は従ったまま

「いき」とは何か?
「いき」の要素は色っぽさ、それを意気地と諦めが引き立てる。意気地とは欲望に支配されない心の強さ=やせ我慢。弱音を見せない。

諦めは、結果に執着しない潔さ。全力を尽くしたからこその諦め。引き返す決断力。どんな状況も潔く受け入れる精神性。

「いき」を追及すると自分らしさが生まれ自由が得られる。