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匂いが分からない?

匂いは生活を豊かにするだけでなく、食品が腐っているとかガス漏れや火災などの危険から身を守ることに役立っているといわれています。

原因は?
鼻の病気
副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などで、どちらも鼻詰まりで匂いが嗅細胞まで届かないと考えられています。

副鼻腔炎では鼻茸(ポリープ)ができて嗅細胞まで匂いの分子が届きにくくなるといいます。投薬や手術で治療するといいます。

風邪
ウイルスが嗅細胞に入って炎症が起こることで嗅覚が低下するといわれています。嗅細胞が再生するまで月単位の時間が必要になるといいます。

加齢
60代から嗅覚が低下し始めるといいます。特に男性の方が女性より早くしかも急激に低下することが分かっています。

原因ははっきりしていませんが、男性の喫煙率が高いことや、女性は調理や化粧など匂いに接する機会が多いからではないかと考えられています。

認知症
脳の異常が原因なのですが、匂いを司る嗅球もダメージを受けているので嗅覚低下が起こると考えられています。高齢者で嗅覚が低下している人の約8割は自覚がないといわれています。

医療用の嗅覚能力測定用カードがるのでそれを使って判定されるといいます。実物がないと匂いは分かりにくいそうです。残念ながらそのカードは研究用で一般の病院にはないといいます。

放置すると大変
食品の腐敗臭に気づかないので食中毒になるかもしれません。ガス漏れに気づかないとガス中毒になるかもしれません。

嗅覚と味覚は密接な関係があるので、嗅覚低下していると味気なくなり、食欲不振で栄養不足になったり、塩分や糖分過多になる危険性があるといいます。

煙を感知できない場合、鍋を焦がしたり極端な場合は火災になっても気付かず逃げ遅れる恐れがあるかもしれません。

また嗅覚低下は、食への関心の低下につながり、そして運動や散歩などの活動の低下につながり、運動機能低下(サルコペニア)がおこると考えられています。

運動機能低下があると軽度認知障害やアルツハイマー病になる確率が高いという報告もあるそうです。

嗅覚トレーニング
レモン、ユーカリ、バラ、クローブはドイツの嗅覚トレーニングで使われる匂いだといいます。瓶に入ったそれらのエキスを嗅覚障害の治療として行われているといいます。

朝晩2回 10秒ずつ匂いを嗅ぐ、瓶に匂いの名前を書いて意識して匂いを嗅ぐことが推奨されています。嗅細胞の再生が促進されるといわれています。

料理をする時にニンニクの匂いを嗅ぐ、カレーの匂いを嗅いで食べる、コーヒーの匂いを意識して飲む、入浴剤の匂いを意識して入浴するなども嗅覚トレーニングになるといいます。

匂いを楽しむための4か条
・鼻の病気があれば治す
・タバコをやめる
・週に3回は運動する
・意識して嗅ぐ習慣をつける